April 13, 2020 / 6:50 AM / 4 months ago

アングル:反発追うか、底をにらむか 米株投資家に見極め難所

[12日 ロイター] - 米株式市場は新型コロナウイルスの世界的流行が続くさなかに急反発を演じている。こうした値動きは、本格的な強気相場を見込んで買いを入れるべきか、再び直近の安値に向かう可能性をにらみ買いは見送るべきかを巡り、投資家を難しい判断に向き合わせている。

 4月12日、米株式市場は新型コロナウイルスの世界的流行が続くさなかに急反発を演じている。写真は3月20日のニューヨーク証券取引所(2020年 ロイター/Lucas Jackson)

S&P総合500種株価指数は6日からの週の上昇率が12%と1974年以来で最大となった。いずれの道を選ぶかの判断は一段と切迫している。S&P500種は最近の値下がりの半分程度を取り戻したが、一方で依然として2月19日に付けた過去最高値を18%近く下回るからだ。

相場がいつ底を打つかを見極められる投資家はほとんどいないし、底を打ったタイミングは後になって分かるものだ。しかし過去の歴史をひもとくと、早く動いた投資家がより大きな利益を手にしていることが分かる。もっとも、そのためには相場が乱高下する可能性を受け止める勇気が必要だ。

ロイターの分析によると、過去9回の弱気相場で底打ちの3カ月前にS&P500種に買いを入れた投資家は1年後の投資利益が平均21%だった。一方、底打ちから3カ月後に買いを入れた投資家の利益は平均7%にとどまった。

ゴールドマン・サックスの分析によると、米株式市場は底を打った翌月に最も力強く上昇する傾向がある。過去40年で弱気相場かそれに近い状態となった8回のケースを調べたところ、S&P500種は底を打った翌月のリターンの中間値が15%だった。

米国株の最近の反発の流れが維持されれば、相場が最大の上昇を示す時期はもう過ぎたことになる。投資家の間には、市場が反落する心配が少ないなら、遅れて買いに入るのも理にかなうとの声もある。

ただし、チャールズ・シュワブのトレーディング・デリバティブ担当副社長、ランディー・フレデリック氏は「仮に底のタイミングをとらえたと思って、その後にさらに値下がりが続くなら、投資家は本当にすくみ上がるものだ。そうなってしまうと投資家の判断は感情的になり、投げ売りも出やすくなる」と警告した。

<森に潜む熊>

ベーカー・アベニュー・ウェルス・マネジメントの最高投資ストラテジスト、キング・リップ氏は、最近の相場反発にもかかわらずキャッシュの保有比率を通常よりも大幅に高くしており、そうした投資戦略に満足している。

ベーカー・アベニューは新型コロナを受けて株式投資ポジションを縮小し始め、顧客ポートフォリオの典型的なキャッシュ比率は3月半ばまでに50%になった。リップ氏は「(新型コロナの)感染者数の増加が鈍ったことを示す証拠がどんどん増える様子が見え始めれば、また投資する用意がある」とした。

実際のところ投資家の多くは、市場は新型コロナの経済や企業業績への影響を完全には織り込んでいないと考えている。今のところ米国は景気後退入りがほぼ確実で、過去3週間では1700万人近くが失業保険給付を申請した。

バンク・オブ・アメリカ・グローバル・リサーチは先週のノートで、過去の景気後退期の弱気相場を参考にすると、S&P500種が今年3月23日に付けた安値を再び試したり、割り込んだりしなければ異例のことだと指摘した。過去の景気後退局面では弱気相場は平均で約11カ月続いたとしている。

ノムラのアナリストチームはリポートで、最近の株価反発は「熱気に欠け、無機質な、弱気相場特有の値上がりだ」とした。

<FRBへの信頼>

キングスビュー・アセット・マネジメントで1億ドルを運用するポール・ノルテ氏は、2008年の世界金融危機の際には様子見戦略が役立ったと話した。

ノルテ氏は08年半ばまでに資金を株式から債券に移しており、数カ月後に訪れた株式市場底打ちのタイミングはつかみ損ねた。しかし、09年6月には株式相場が持ち直したとみて、買いを入れ始めたという。

同氏は最近も、主にハイテク株やヘルスケア株に投資する上場投資信託(ETF)などを通じて少しずつ株式に資金を戻している。

ノルテ氏だけではないようだ。EPFRグローバルによると、9日までの1週間に米国株ファンドには176億ドルと、週間ベースでこの1年では最も多額な資金が流入した。

米連邦準備理事会(RFB)が前例のない景気対策に乗り出し、特に市場心理改善のために大規模な資産購入を決断したことは心強いとの受け止め方が多い。

サンライズ・キャピタル・パートナーズの最高投資責任者、クリストファー・スタントン氏は「世界で最も強力な中央銀行が『もうこれ以上は株式相場を下げさせない』という姿勢を明確に示した」と述べた。

スタントン氏はアップル(AAPL.O)やアルファベット(GOOGL.O)など大手ハイテク企業の株価が上昇するとみて投資している。「こうした銘柄は安値圏にあると強く確信する」という。

(Lewis Krauskopf記者 Saqib IqbalAhmed記者)

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