February 6, 2015 / 7:22 AM / 5 years ago

アングル:スウェーデンクローナに投機筋が注目、中銀の緩和観測で

[ロンドン 5日 ロイター] - 欧州で「通貨戦争」が広がりをみせる中、スウェーデンクローナが投機筋の注目を集めつつある。各国中銀は自国通貨を押し下げようと政策措置を相次いで繰り出しており、スウェーデン中銀も対応を迫られるとみられるためだ。

 2月5日、欧州で「通貨戦争」が広がりをみせる中、スウェーデンクローナが投機筋の注目を集めつつある。写真は500クローナ紙幣。ストックホルムで2011年2月撮影(2015年 ロイター/Bob Strong)

欧州中央銀行(ECB)が先月1兆1000億ユーロ規模の国債買い入れ型量的緩和(QE)を発表すると、ユーロは他の欧州通貨に対して下落。これに対してスイス中銀はフランの対ユーロでの上限を撤廃し、デンマーク中銀は過去最大級の市場介入を実施した。

スウェーデン中銀(リクスバンク)は早ければ来週にもマイナス金利に踏み切り、量的緩和導入の体制を整える可能性がある。しかしこうした措置が力不足であれば、市場で直接クローナ売り介入を実施せざるを得ないかもしれない。

SEBのチーフ通貨ストラテジストのカール・ハマー氏は「スウェーデン中銀は市場に介入し、スイスやデンマークのようにクローナを押し下げるはずだ。その方が量的緩和や利下げよりも効果がずっと大きい」と話す。

ただ、スウェーデン中銀はこの十年以上、為替市場への介入を行っておらず、すぐに動くことはなさそうだ。

オプション市場の1カ月物ユーロ/クローナのリスクリバーサルは、足元ではクローナ安が続くと示唆している。

こうした市場の動きはスウェーデン中銀も量的緩和に乗り出すとの観測が一因。しかしスウェーデン中銀の量的緩和は毎月の資金供給額が150億─200億クローナ(2億3275万ユーロ)にとどまると予想されている。これはECBの同600億ユーロに大きく見劣りし、状況を大きく変える力はなさそうだ。

4日公表のロイター調査によると、現在1ユーロ=9.44クローナで推移しているクローナは3月後が9.36クローナ、半年後が9.33クローナと対ユーロで上昇が見込まれている。

<通貨戦争>

スウェーデン中銀はスイスやデンマークと異なり、自国通貨に対して鷹揚な態度を取ってきた。前回市場に介入したのは2001年で、この時はクローナを買い支えた。

ジェフリーズの通貨ストラテジスト、スザンヌ・ギャラー氏は「いずれ介入に踏み切るという可能性を排除しないが、それは最後の手段だろう」と話す。

ただ情勢は01年当時とは一変した。スウェーデンの財政が健全で信用格付けが高かったことから、12年にユーロ危機が最も深刻化した際には投資家がクローナに殺到。その後ユーロ危機は沈静化し、一方でスウェーデンの成長が鈍ったことから、クローナはいったん下落した。しかしECBが先月下旬にQEを発表するとクローナは対ユーロで2カ月ぶりの高値に上昇。クローナ高でデフレ危機の懸念が高まり、スウェーデン中銀も迅速に行動する必要があるとの見方が広まった。

スウェーデン中銀が現在マイナス0.3%のインフレを目標の2%に押し上げられるかどうか、また最終的に市場介入を実施するかどうかで鍵を握るのは、中銀が非伝統的手段を導入した場合のクローナの反応だ。

シティのエコノミストのティナ・モーテンセン氏は、ECB、デンマーク中銀、日銀まで各国・地域の中銀がQEや利下げを実施している状況下では「スウェーデン中銀がQE導入を決めても為替相場への効果は比較的小さいだろう」と話した。

(Anirban Nag記者)

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