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アングル:米大統領選、トランプ氏のツイッター活用術
February 2, 2016 / 6:57 AM / 2 years ago

アングル:米大統領選、トランプ氏のツイッター活用術

[ニューヨーク 31日 ロイター] - 共和党の大統領候補として最有力のドナルド・トランプ氏をツイッター(TWTR.N)でフォローしているユーザーは何百万人もいるが、近いうちに「フォロー返し」してもらえるとは期待しない方がよさそうだ。

 1月31日、共和党の大統領候補として最有力のドナルド・トランプ氏(写真)をツイッターでフォローしているユーザーは何百万人もいるが、近いうちに「フォロー返し」してもらえるとは期待しない方がよさそうだ。アイオワ州で30日撮影(2016年 ロイター/Carlos Barria)

大統領選に向けたトランプ氏のアカウント「@realDonaldTrump」には、大統領選を目指す候補者たちのなかでは最多の600万人近いフォロワーがいる。だがトランプ氏は、自分が誰をフォローするかという点では慎重であり、1月29日の時点では49人しかフォローしていない。つまり、「フォローされている/している」の比率でも、共和党・民主党の双方の候補のなかでトランプ氏が最高ということになる。

対照的に、トランプ氏にとって最強のライバルとして浮上してきたテキサス州選出の上院議員テッド・クルーズ氏の場合、29日時点のプロフィールによれば、ツイッターで1万4000人近くをフォローし、75万5000人にフォローされている。

デジタル戦略の専門家によれば、この近寄りがたさが実証しているように、トランプ氏がツイッターを利用する主な目的は自分のメッセージを宣伝することであって、ユーザーとの双方向的なやり取りのためではない。他の陣営も似たり寄ったりのアプローチだが、ソーシャルメディアで最も注目を集めているのはトランプ氏である。

トランプ氏がフォロー相手を慎重に選ぶのは、この自由奔放な共和党の最有力候補者の驚くべき戦略を示唆しているのかもしれない。「フォロー」でツイッター上での誠意を見せることには慎重であれ、という戦略だ。

各候補者は自分をフォローしてくるユーザーをえり好みすることはできないが、自分が誰をフォローするかは各々の自由だ。

アメリカン大学でソーシャルメディア戦略を教えるスコット・タラン教授(コミュニケーション論)は「フォローする相手の選択には、より大きなリスクが伴う」と言う。「積極的に誰かをフォローするということは、その誰かが宗教的な過激主義者や前科のある犯罪者ではないと想定していることになる」

また、共和党の大統領候補の一部はお互いをフォローし合っているが、トランプ氏は他候補を1人もフォローしていない。トランプ氏のフォロー対象には、自分の子どもたちや保有している複数のホテルのアカウントが含まれている。

雑多なリストのなかには、スティーブン・タイラー(ミュージシャン)、あの偉大なマジック・ジョンソン(バスケットボール選手)、ビンス・マクマホン(WWE(WWE.N)の会長兼CEO)、リネット・「ダイヤモンド」・ハーダウェイとロシェル・「シルク」・リチャードソンの姉妹(元民主党員だが現在はトランプ氏の遊説を支援しており、ツイッターでも@DiamondandSilkのアカウントで活動している)などの名も見える。

先週の共和党候補者の公開討論会で司会者を務めたキャスターのメギン・ケリーの態度をめぐって、トランプ氏とFOXニュースの間で激しい非難の応酬が続いているが、ショーン・ハニティなどFOXの番組・ニュースの司会者/キャスターのアカウントは、トランプ氏のフォローリストの10%以上を占めている。メギン・ケリーが含まれていないのは意外ではないが、それでもFOX関係者のアカウントを合わせると、トランプ氏の家族や事業関係を除けば最大のグループを構成している。

ハニティその他のFOX系の番組司会者は、共和党の大統領候補指名をトランプ氏と争う他の候補からも広くフォローされている。

フォロー相手の選択には慎重でも、トランプ氏のソーシャルメディアでの活動が抑制されているわけではない。彼のアカウントからのツイート数は3万回以上であり、ロイターが検証した(大統領候補者の)アカウント中、最多である。

また、慎重にフォロー先を選んでいるからといって、トランプ氏がリツイートで犯す失態がなくなったわけではない。たとえばトランプ氏は、アカウント「@WhiteGenocideTM」のツイートをリツイートしている。このアカウントは、「場所」を「Jewmerica」(ユダヤ人に支配された米国)」とし、米国におけるネオナチ運動の代表的人物であるジョージ・リンカーン・ロックウェルを思わせる画像をアイコンにしている。

<「危険人物」>

    トランプ陣営の広報担当者ホープ・ヒックス氏によれば、トランプ氏はツイッターアカウントを自分で管理しているという。「どのツイートも、ほぼ彼自身が直接投稿したものだ」と彼女は言う。「その背後にある戦略は、真実を告げ、トランプ自身が考えるように表現するということだ」

    トランプ氏はツイッター上で、ライバルがためらうような領域にまで踏み込む。彼は、自分の邪魔をする者に対する露骨な個人攻撃を仕掛けるためにツイッターを利用している。たとえば彼は、ある雑誌に掲載された肌もあらわな服をまとったケリーの写真を含む投稿をリツイートし、「こんな腰軽女が大統領選について質問するのか」などとコメントするのもちゅうちょしない。

    テクノロジーと政治に関するオンラインフォーラム「パーソナル・デモクラシー・メディア」の共同創設者であるミカ・シフリー氏は、「ツイッターアカウントの使い方という点では、彼は明らかに危険人物だ」と言う。「それにもかかわらず、彼はツイッターの利用においてヤケドを負っていない。というのも、どうやら彼が言うことのかなりの部分は共和党の支持者にはウケがいいからだ」

    トランプ氏は、自分がソーシャルメディアで成功を収めていることを自覚している。28日に行われた共和党の第7回大統領候補者公開討論会の後、同氏は、ツイッターのデータから判断すれば、討論会に関連して一番多くのトラフィックを引き起こしたのは自分であるとツイート。「ツイッターの世論調査はすごい。私がツイートしていたわけでもないのに」

    選挙戦において、ツイッターは重要である。候補者が最も熱心な支持者に働きかける方法として、その重要度は増すばかりだ。

    だが、ツイッターで支持者の心を動かす最も効果的な方法が、さまざまな問題について論じることであるとは限らないかもしれない。トランプ氏が最近、引退したゴルフ選手のジャック・ニクラウス氏に誕生日の祝意を述べたツイートには、4000件以上の「いいね」がついた。一方、同じ日の政策に関連したクリントン候補のツイートへの「いいね」はその約半分にすぎなかった。

    (Anjali Athavaley記者、Melissa Fares記者)(翻訳:エァクレーレン)

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