[ニューヨーク 19日 ロイター] - 米デルタ航空は19日、旅客機の乗客が連れて搭乗する介助動物や感情支援動物について、規則を強化すると発表した。近年、客室に持ち込まれた動物が安全面で問題を起こすケースが目立っている事態を受けた措置。
3月から、動物同伴の搭乗を希望する旅客は、フライトの48時間前にその必要性と、訓練・ワクチン接種を証明する旨を記載した追加書類の提出が義務付けられる。
同社によると、2015年以降、犬など、障害のある旅客に同伴して搭乗する動物は150%増えており、2016年以降報告されているこれらの動物を巡る問題は、排泄、噛み付きなど合わせて84%増加している。2017年には、体重32キロの感情支援犬が旅客を傷つける事態が発生している。
デルタ航空の企業安全担当者は「動物を巡る深刻な機内トラブルの増加は、健康および訓練に関する検査の規制不備によって、米国の空輸において安全を欠く状況が生じているためと考えられる」との声明を発表した。
デルタ航空は、1日に扱う介助・感情支援動物は700匹に達し、同伴搭乗が申請された動物には、七面鳥やフクロモモンガ、ヘビ、クモなどの珍獣が含まれていたとしている。
規則強化の動きは他の航空会社にも広がっており、アメリカン航空とユナイテッド航空も、介助・感情支援などの動物の同伴搭乗規則を独自に検討しているという。
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