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金融正常化や燃料高などで経済に下方リスク=ASEAN+3財務相・中銀総裁

 5月12日、ASEAN(東南アジア諸国連合)プラス3(日中韓)による財務相・中銀総裁会合が12日、テレビ電話形式で開催され、声明文で今年の域内経済は力強い回復が期待されるが、先進国金融政策の正常化や食糧・エネルギー価格高騰は、ロシア・ウクライナ紛争とあいまって下方リスクをもたらし得るとの見解を示した。写真は日本の鈴木財務相。都内で昨年10月撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung)

[東京 12日 ロイター] - ASEAN(東南アジア諸国連合)と日中韓の財務相・中銀総裁は12日、テレビ電話形式の会談後に声明文を発表、今年の域内経済は力強い回復が期待されるものの、ロシア・ウクライナ紛争とあいまって、先進国の金融政策の正常化や食糧・エネルギー価格高騰により、下方リスクがもたらされ得ると指摘した。

<鈴木財務相「ウクライナ侵略が世界経済に深刻な影響」と指摘>

鈴木俊一財務相は会合で「ロシアによるウクライナへの不当な侵略は、エネルギー食糧価格の高騰、サプライチェーンの混乱、金融資本市場の不安定化、難民の増加など世界経済に対して深刻な影響をもたらしている」と指摘。「アジア経済の直面する困難も、これを主因とする」と話した。会合後の記者会見で明らかにした。

声明文にロシア批判が盛り込まれなかったことについては、対ロシアで中立姿勢を維持する中国や多くのASEAN諸国を念頭に「取りまとめにおいて全体を見ての判断」と説明した。

先進国の金融政策正常化については、アジア開発銀行による冒頭の状況説明で言及されたほか、「それぞの国のやりとりでも、やり取りがあったと記憶する」と述べた。

一方、米国の急激な利上げによる長期金利上昇やドル高、途上国の債務問題への影響については「全体として議論はなかった」という。金融緩和を継続する日銀の政策についても「指摘や質問はなかった。黒田東彦総裁が政策を説明した」とした。

鈴木財務相はまた、今後議題として金融デジタル化が域内協力に与える影響について議論するよう提唱し、賛同されたと紹介した。

ASEANプラス3による財務相・中銀総裁会合は、1997年のアジア通貨危機を契機に始まり今回が25回目。2000年には通貨急落などの際、主に米ドルを融通し合う通貨交換協定「チェンマイ・イニシアチブ」に合意した。黒田日銀総裁は当時財務官だった。

今回の会合でも「地域金融協力の重要性が改めて認識され、有意義だった」(鈴木財務相)という。

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