January 20, 2018 / 11:15 PM / a month ago

アングル:アジア債券への資金流入、昨年の再来見込めず

[16日 ロイター] - 今年のアジア債券市場は、主要中央銀行が金融緩和策の見直しに着手して世界的に流動性が低下するため、海外から大量の資金流入に沸いた昨年の再来は見込めそうもない。

インド、インドネシア、タイ、マレーシア、韓国各国の中銀や金融業界団体のデータによると、昨年のアジアの国債・社債市場への外国からの資金流入は約460億ドルと、少なくとも過去5年で最大だった。昨年はアジア各国でほぼ同時に成長が上向き、主要中銀が流動性を供給したことで債券の需要が高まった。

インドとインドネシアは中銀による緩和的な金融政策が追い風となり、アジアに流入した資金の半分以上が集中した。インドネシアは昨年、主要政策金利を2回引き下げ、インドも1回の利下げを実施し、債券価格が上昇した。

アジア地域で唯一、差し引きで資金が流出したのはマレーシアで、外国人投資家による国債の売買は約18億ドルの売り越しだった。

米連邦準備理事会(FRB)は3回の利上げを実施したが、10年物米国債の利回りは昨年2%を割り込み、アジア諸国の国債利回りは米国債利回りに対する上乗せ分(プレミアム)を維持した。

アナリストはアジア地域の今年の成長見通しについておおむね楽観的だが、主要中銀が金融政策正常化をより積極化し、これが外国からの資金動向に影響すると見込んでいる。

欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのハンソン・エストニア中銀総裁は15日、域内の経済や物価が予想通りに推移した場合、ECBは9月以降、債券買い入れを一気に終了することが可能との見方を示した。

またANZは15日のリポートでアジア地域について、力強い成長は同地域への資金流入継続にとって良い前兆だが、主要中銀のバランスシート縮小による世界的な流動性の低下により、アジアへの資金流入は昨年よりも緩やかになるだろう、と予測した。

さらに今年はアジアでじりじと物価が上向きつつあり、債券の実質利回りに影響を与えそうだ。アジアで最も実質利回りが低いのはマレーシアと台湾。アナリストは、実質利回りは今年さらに下がる公算が大きく、アジアの債券は魅力が低下するとみている。

昨年はアジア諸国の通貨が対ドルで上昇したことも外国からの資金流入を支える要因になった。昨年対ドルの上昇率が最も大きかったのは韓国ウォン KRW=KFTCの12%で、以下マレーシアリンギMYR=、タイバーツTHB=TH、台湾ドルの順だった。

(Patturaja Murugaboopathy記者、Gaurav S Dogra記者)

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