June 11, 2018 / 7:56 AM / 6 months ago

アングル:アジア経済の脆弱性、過去の危機局面から改善か

[8日 ロイター] - 米国の金利上昇と原油高、ドル高を背景にアジア諸国の通貨が今年、急落したことを受け、各国の対外収支と脆弱性があらためて注目されている。

 6月8日、米国の金利上昇と原油高、ドル高を背景にアジア諸国の通貨が今年、急落したことを受け、各国の対外収支と脆弱性があらためて注目されている。写真はインドネシア・ジャカルタ南部のオンライン小売店の作業員たち(2018年 ロイター/Darren Whiteside)

インドネシアと韓国、インド、マレーシアの各国は外国からの投資への依存度が高まったが、アジア経済は1998年から2013年に起きた域内の危機局面と比べ、比較的健全となっている。

最も改善されたのは、経常赤字の縮小に伴って補充された外国為替準備高だ。

だが問題がすべて解消されたわけではなく、原油相場が上昇し、世界貿易戦争のリスクが高まる中、弱点が露呈する恐れがある。

石油の純輸入国であるインド、インドネシア、フィリピンは域内で最も多額の経常赤字を抱えているため、石油の輸入代金を支払うため外資を呼び込まなければならないのであれば、脆弱な立場に追い込まれる。

アジアの中央銀行は大半が過去3年間で外貨準備高を積み増しており、通貨の急落を阻止するのに純分な準備高を確保している。

アジア諸国は軒並み、輸入に対する外貨準備高の比率が3倍を超えている。この比率はマレーシアでは6.2倍となっている。

だが過去の危機局面では、外貨準備高が十分かどうかを判断する際に、短期債務も重要な要素であることが立証されている。インドネシアや韓国、マレーシアは投機的色合いの濃い外資のフローに依存する度合いが高く、国内総生産(GDP)に対する対外債務の比率が最も高いのはマレーシアで、これにインドネシア、タイが続いている。

新興国市場の危機局面では、財政赤字はその国の資産に対する投資意欲や格付けに影響するため、重要な判断材料となる。また原油高は、インドやインドネシアなどで税制赤字が膨らむ可能性があるため、リスク要因だ。

アジアは内需主導型の経済成長と低インフレを背景に、過去の危機局面とは異なり、金融政策で問題に対応する余地を確保している。

例えば中国やインド、インドネシアは外国為替市場に介入しながらも、国内市場では流動性を保つため介入の影響を打ち消すことができた。マクロ経済情勢により、為替相場の下限を設定するために利上げを実施できた国もある。

ロイター調査では、インドネシア中央銀行は5月の利上げに続き、今年中に2回の追加利上げを行うと予想されている。エコノミスト調査では、インドでは8月の利上げが予想されている。

域内のインフレ率はインドが最も高く、フィリピンとインドネシアが後に続いている。

(Gaurav Dogra記者、Patturaja Murugaboopathy記者)

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