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アングル:アジア新興国中銀が敬遠、ユーロ圏国債相場に懸念も
2017年5月8日 / 06:11 / 6ヶ月後

アングル:アジア新興国中銀が敬遠、ユーロ圏国債相場に懸念も

[ロンドン 5日 ロイター] - アジア新興国の中央銀行は従来ユーロ圏の国債の主要な買い手だったが、このところ購入を減らしている。主要な買い手であるこれらの中銀が手を引くと、他の投資家も追随する可能性があり、ユーロ圏国債の相場が不安定化するとの懸念も生じている。

 5月5日、アジア新興国の中央銀行は従来ユーロ圏の国債の主要な買い手だったが、このところ購入を減らしている。写真はユーロ紙幣。ウィーンで昨年10月撮影(2017年 ロイター/Leonhard Foeger)

多くのユーロ加盟国のプライマリーディーラーであるバンカーによると、中国や東南アジア諸国の中銀の一部は過去に、銀行シンジケーションを通じて発行されるユーロ圏国債の買い手トップ10に入っていたが、「今年は市場から遠ざかっている」。他のバンカー3人も同様の見解を示した。

最初のバンカーは「欧州中央銀行(ECB)が国債買い入れを実施していなければ、深刻な売りにつながり、発行体はさらに大幅なプレミアムを迫られていたはずだ」と言う。

公式統計によると、フランス、ベルギー、イタリア、オーストリア、フィンランドの5カ国がシンジケーションを通じて今年発行した国債のうち、「アジアの投資家」の購入比率は2%にとどまった。銀行関係者によると、アジアの投資家は圧倒的に中央銀行だ。

この比率は昨年から急低下している。昨年はベルギーの10年物国債が14.35%、フランスの20年物国債は13%、イタリアの50年物国債でさえ3.4%だった。

アナリストによると、中銀の購入比率が下がっているのは、長年にわたる外貨準備の減少も一因だが、欧州各国の選挙で反ユーロを掲げる候補が登場し、単一通貨ユーロの将来に懸念が深まったことも背景にある。

準備通貨としてのユーロの人気も世界中で低下している。国際通貨基金(IMF)のデータによると、世界の外貨準備に占めるユーロの割合は2009年の28%から徐々に低下し、昨年末は19.7%になった。この間、ドルの割合は高まっている。

ドイツ国営の開発銀行KfWの債券発行データを見ると、アジア中銀のユーロ離れは鮮明だ。

トムソン・ロイター傘下のインターナショナル・ファイナンシング・レビューによると、2月にユーロ建てで発行されたKfWの10年債、50億ユーロは、アジアの投資家の購入比率が11%にとどまった。しかし同じ月にKfWがドル建てで発行した4年債、40億ドルでは30%に達した。

ドイツ銀行の金利ストラテジスト、アブヒシェク・シンガニア氏は「向こう3、5年ではなく、さらに長期的なユーロの持続性が心配なら、投資を減らしたいと思うだろう」と述べた。

(Abhinav Ramnarayan記者)

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