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アングル:割安感強まるアジア株、好機か否かで判断分かれる
January 25, 2016 / 6:16 AM / in 2 years

アングル:割安感強まるアジア株、好機か否かで判断分かれる

[シンガポール 25日 ロイター] - アジアの株式市場は年初から大きく下げ、株価は割安感が強まっている。しかし昨年秋に市場が底を打ったと判断して裏切られた一部の投資家は疑心暗鬼に駆られており、敬遠姿勢を崩すことはなさそうだ。一方でアジア諸国のファンダメンタルズの強さに着目し、今回の株安を好機とみる投資家もいる。

 1月25日、 アジアの株式市場は年初から大きく下げ、株価は割安感が強まっている。写真はマニラ市内のトレーディングルーム。2013年撮影(2016年 ロイター/Erik De Castro)

アジアの株式市場は昨年10月にいったん買いが持続する場面があった。9月に株価バリュエーションが6年半ぶりの水準に下がり資金も流出したことから、底打ちが近いと受け止められたためだ。しかし中国の成長鈍化や人民元相場の下落、原油安などが重なって買いが止まり、相場上昇は短命に終わった。

多くの投資家は年明け以降の相場急落に動揺し、ファンダメンタルズの重要性に対する自信を喪失している。

日興アセットマネジメントのアジア株ヘッドのピーター・サトリ氏は「今アジア株市場に対する市場心理は非常に悪い」と話す。

ただ、サトリ氏は、株価バリュエーションは歴史的な低水準が続き、相場下落でチャンスが生まれたととらえている。「こうした状況は、長い目で見ればアジアで最良の企業に極めて魅力的な水準で投資する紛れもない好機だ」という。

アジア株は22日に反発したが、それでもMSCIアジア株指数(日本を除く).MIAPJ0000PUSは今年初めからの下落率が10%を超え、昨年4月の高値からの下落率は30%に達している。

<アジアは高成長維持>

MSCIアジア株指数(日本を除く)の構成銘柄は8月以降、株価純資産倍率が1.4倍程度と、2009年の1.3倍以来の低水準で推移している。1998年のアジア金融危機は1.12倍だった。

アジア太平洋地域は重い債務負担、通貨安、成長鈍化などに見舞われているが、成長ペースはなお主要先進国や他の新興国市場を凌ぐ。

アナリストや投資家は日本を除くアジア太平洋地域の企業の株価収益率(PER)が今年は6─8%伸びると見込んでいる。

オールド・ミューチュアル・グローバル・インベスターズのアジア株ヘッド、ジョシュ・クラブ氏は「ファンダメンタルズは素晴らしいとは言えないが、そう悪くもない。しかし株価バリュエーションは09年やアジア金融危機の水準に近い」と指摘。「需要が弱いというよりも、金融危機に見舞われたような状態だ」とした。

<エネルギー安も追い風>

日興アセットマネジメントのサトリ氏は、中国当局の経済改革に向けた取り組みをとにかく信用してみようというムードが投資家の間にみられないと話す。

また投資家はコモディティやエネルギーの価格下落が差し引きするとアジア諸国の大半にとってはプラスの効果を及ぼすという点にも目をつぶってしまっていると指摘した。

脅えた投資家が安全資産である米ドルに殺到したこともアジア地域からの資本流出を引き起こし、アジア市場の状況を悪化させた。

シティ・プライベート・バンクのアジア太平洋投資ストラテジストのケン・ペン氏は、空売り筋の買い戻しにより短期的に持ち直すことはあり得るが、「成長鈍化や通貨安進行への不安のため回復基調の持続は難しい」とみている。

これに対してアバディーン・アセット・マネジメント(シンガポール)のマネジングディレクター、ヒュー・ヤング氏は21日のノートで、逆張り派としての直観から同社のファンドマネジャーは血が騒ぎ始めているとした。「この地域を担当して長い者はこうした光景を以前に何度も目にしており、アジアは苦境を抜けてより強力になると分かっている」という。

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