[シドニー 7日 ロイター] - オーストラリアのマネーロンダリング(資金洗浄)対策当局である豪金融取引報告・分析センター(AUSTRAC)は7日、カジノ運営大手のスター・エンターテインメント・グループを顧客資産査定(デューデリジェンス)法違反の疑いで調査していると明らかにした。
同業のクラウン・リゾーツに対する90億豪ドル(70億米ドル)での買収案が危うくなりそうだ。
AUSTRACが公表した新たな調査案件には、クラウンに対する既存調査を拡大したことも含まれている。
スターの開示資料によると、AUSTRACは2015年から19年まで「高リスク」などとされた顧客への対応を評価する中で同社のシドニーカジノでの法令順守(コンプライアンス)違反の可能性を見いだしたという。
スターによると、AUSTRACは同社に情報と文書の提出を求める方針を示しているという。同社は調査に全面的に協力すると付け加えた。
スターおよびクラウンの株価は午前の取引でともに下落した。
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