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豪議会へのサイバー攻撃で当局が捜査、現時点で情報流出なし

[シドニー 8日 ロイター] - 豪当局は、豪議会のコンピューターネットワークを狙ったサイバー攻撃について捜査を進めている。トニー・スミス下院議長とスコット・ライアン上院議長が8日、共同声明で明らかにした。

 2月8日、豪当局は、豪議会のコンピューターネットワークを狙ったサイバー攻撃について捜査を進めている。写真はサイバー攻撃を監視する豪最大通信会社の安全管理センター。2017年8月にシドニーで撮影(2019年 ロイター/Tom Westbrook)

データへのアクセスや情報流出の証拠は現時点で見つかっていないという。

両議長は声明で「議会手続きの結果に影響を及ぼすことや、選挙や政治プロセスに混乱や影響をもたらすことを狙った行為の証拠はない」とした上で、安全保障機関の連携の下で捜査が行われていると説明。

また、攻撃に関与した可能性のある人物を特定するのは時期尚早とした。

全ての議員は念のためパスワードをリセットするよう指示を受けた。

シドニー大学国際安全保障研究所のジェームズ・ダーデリアン氏は豪議会に対するハッカー攻撃が国家の支援を受けている可能性を指摘。「今回のような攻撃を行うには大規模なリソースが必要なため、国家が背後にいる可能性が高い」とし、「誰がオーストラリアに不満を持っているかに注目すべきだ。最も疑わしいのは中国とロシアだ」と述べた。

オーストラリアが中国政府の内政干渉を非難したことをきっかけに、両国の関係は2017年から悪化。

豪メディアは今週、オーストラリアの政治家に献金していた富豪で中国人実業家の黄向墨氏のビザが剥奪されたと伝えていた。

オーストラリアとロシアの関係は、2014年にマレーシア航空機がロシアの地対空ミサイルによって撃墜された問題を受けて悪化。ロシア政府は撃墜への関与を否定している。

*内容を追加しました。

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