[シドニー 9日 ロイター] - ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が発表した1月の豪企業信頼感指数は倍に上昇した一方、景況感指数は前月の歴史的高水準から低下した。オーストラリアでは新型コロナウイルスの感染拡大でいくつかの都市で経済活動が制限されたものの、最終的に感染は抑制されている。
1月の企業信頼感指数は前月の倍のプラス10に上昇。景況感指数はプラス7と、記録的な高水準だった前月のプラス16から低下した。
景況感指数は感染状況が特に深刻だった4月にマイナス34を記録したが、その後改善が続き、11月以降は長期平均のプラス6を上回っている。
1月の販売を示す指数は前月の半分のプラス11に低下。収益性を示す指数は4ポイント低下しプラス9、雇用を示す指数は7ポイント低下しプラス3となった。
NABのチーフエコノミスト、アラン・オスター氏は「景況感指数は12月の高水準から低下したものの、企業はより楽観的に新たな1年のスタートを切ったようだ」と指摘。「雇用が引き続きプラス圏を維持したことは重要だ。全体として企業はまだ労働力を拡大している」と述べた。
1月の設備稼働率は81.0%にやや上昇し、コロナ流行前の水準近辺となった。NABのオスター氏は「需要が上向き、企業が雇用や投資を通じた設備投資の拡大を検討するにつれ、設備稼働率は今後数カ月で一段と上昇する」との見方を示した。
1月の投資を示す指数はプラス1となり、コロナ流行後で初めてプラスを記録した。
*第1段落の脱字を補って再送します。
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