February 7, 2020 / 2:08 AM / 22 days ago

豪中銀、成長率予想引き下げ 山火事や新型肺炎影響=四半期報告

[シドニー/キャンベラ 7日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は7日に公表した四半期報告で、短期の成長率見通しを下方修正した。国内の山火事や干ばつ、中国での新型コロナウイルス感染拡大による影響を踏まえた。一方、長期的に景気は回復すると見込んでいる。

オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は7日に公表した四半期報告で、短期の成長率見通しを下方修正した。写真はシドニーにある豪中銀。2017年2月撮影(2020年 ロイター/Steven Saphore)

また、追加利下げを実施するには、失業率の大幅上昇を確認する必要があるとの考えを示した。これは、中銀が追加緩和を急いでいないことを示しているとみられる。

成長率予想は2020年6月までの1年が1.9%と、前回予想の2.6%から引き下げた。ただ、20年下期には山火事の復興需要に加え、住宅価格の値上がりによる家計資産の拡大で消費回復が見込まれるため、成長率は20年暦年では2.7%に加速し、21年には3.0%に達するとの見通しを示した。

経済成長の加速に伴い失業率も緩やかに低下すると予想。20年末の失業率は現行水準の5.1%、21年末は4.9%、22年年央は4.8%と予想している。

一方、賃金は伸び悩み、20年の伸び率は2.3%以下、21年は2.2%になるとの見通しを示した。

20年末の基調インフレ率は1.8%、21年は1.9%と低水準にとどまり、22年年央になって初めて中銀目標レンジ(2─3%)下限に達するとの見方を示した。

中銀のロウ総裁は報告書で「失業率が著しく上昇し、インフレ目標達成で進展がなければ、一段の金融緩和の方向に議論は傾く」と説明した。

昨年年央に上昇していた失業率は、11月と12月には予想外に5.1%に改善した。

<利下げに伴うリスクがメリット上回る>

ロウ総裁は議会の委員会で、追加利下げに伴うリスクはメリットを上回ると指摘。失業率が大幅に悪化しない限り、金利を現行水準で据え置く姿勢をあらためて示した。

総裁は、家計債務が既に高水準にあるなか追加利下げを行えば、住宅購入に前向きな世帯にさらなる借り入れを促す可能性があると述べた。

「人々が過剰な借り入れを行えば、脆弱性が生じ、ゆくゆくは自分たちにはね返りかねない」と警鐘を鳴らした。

「少なくとも現時点では、(利下げの)リスクはメリットを上回る方向にやや傾いている」とした。ただ、失業率が悪化すれば、状況が変わるかもしれないと続けた。

最近の失業率の改善やインフレ率の上昇については、前向きな動きで、住宅価格の上昇とあいまって今後数四半期に消費の伸びを後押しする見込みだと語った。一方、新型コロナウイルス感染拡大の豪州経済への影響については「かなりの不透明感」があると述べて警戒感を示した。

総裁はまた、金融政策を用いてインフレ率を来年、中銀目標レンジの中間点に回帰させるというのは現実的ではないとの見方を表明。量的緩和(QE)も検討されていないと語った。

ロイヤル・バンク・オブ・カナダ(RBC)のエコノミスト、Su-lin Ong氏は「中銀が今週発信したメッセージによって、今年6月に1回利下げし、2021年第1・四半期に0.25%への追加引き下げと量的緩和を実施するとのわれわれの基本シナリオに疑問が生じたのは言うまでもない」と分析。

「予想よりも早いタイミングで、中銀は忍耐強いスタンスにシフトしている」とした。

*内容を追加しました。

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