[メルボルン 29日 ロイター] - オーストラリア政府は米国・カナダと共同で、クリーンエネルギーへの移行で需要急増が見込まれるレアアース(希土類)など重要鉱物の鉱床を示したインタラクティブ地図(双方向型の地図)を立ち上げたことを明らかにした。
このサイト( portal.ga.gov.au/persona/cmmi )には、コバルト、リチウム、レアアース元素など鉱物に関する世界最大のデータセット、60カ国以上の7000超の鉱物サンプルが含まれており、重要鉱物の新たな埋蔵地の特定につながる可能性がある。
オーストラリアのピット資源・水・豪北部担当相によると、政府が重要鉱物の調達先を多様化したり、企業が探査戦略の的を絞るために利用することが可能。
同相は「オーストラリアは、豊富な金・鉄鉱石鉱床で世界中に知られているが、iPhoneから戦闘機まで、あらゆるものに欠かせない重要な鉱物も豊富にある」と述べた。
電気自動車(EV)用バッテリー、家電、人工衛星、レーザーなどさまざまな製品に利用されるレアアースは中国が一大産出国となっているが、西側諸国の政府は中国との通商・外交関係が悪化する中、調達先の多様化を目指している。
米政府は今月、EV用バッテリーに必要な鉱物の確保と国内での加工に向けて、同盟国と協力する方針を示した。
データセットは豪地球科学機構、カナダ地質調査所、米地質調査所が作成した。
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