April 12, 2019 / 2:01 AM / in 10 days

豪中銀、住宅価格下落など経済へのリスク指摘=金融安定報告

[シドニー 12日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は12日、金融安定報告を公表し、失業率の上昇あるいは不動産価格のさらなる急落によって減速している国内経済へのリスクが高まる可能性があると警告した。

 4月12日、オーストラリア準備銀行(RBA、中央銀行)は、金融安定報告を公表し、失業率の上昇あるいは不動産価格のさらなる急落によって減速している国内経済へのリスクが高まる可能性があると警告した。写真はシドニーの同行本店前で2016年10月に撮影(2019年 ロイター/David Gray)

中銀は報告の中で、住宅価格のさらなる下落による家計へのリスクを指摘する一方、銀行システムは大きな危機に耐えられるほどの資本を備え、底堅いと分析。

「融資基準が改善し、住宅ローンの伸びは鈍化してきたものの、家計債務が高水準にとどまっている点は引き続き主要な脆弱性だ」と警告した上で「債務を抱える家計の大半は返済が可能な状況にある」とした。

オーストラリアの家計債務が所得に占める比率は過去最高の190%付近に達し、国民は金利上昇や失業の影響を受けやすい状態にある。中銀は、債務を抱える家計はマクロ経済状況が悪化する場合に消費を減らす可能性がより高く、景気減速の影響を増幅させかねないと指摘した。

同国の住宅価格は現在、2013年時点を依然30%近く上回るものの、ピークだった17年の水準を7%下回っている。

失業率は8年ぶり低水準の4.9%。政策金利のオフィシャルキャッシュレートは過去最低の1.50%。

中銀は、大半の家計は十分な資産価値を有しており、これはローン残高を下回る水準まで住宅の価値が下がる「ネガティブエクイティ(マイナス資産)」にも家計が持ちこたえられることを意味すると指摘。

「現状、ネガティブエクイティの割合は低いが、大幅な値下がりが起これば、大半の家計が住宅価値の低下もしくはネガティブエクイティに陥る」と警告。「失業率が上昇する場合、それは銀行にとってコストのかかるデフォルトのリスクを上昇させる」とした。

中銀は今回、銀行による住宅ローン融資基準の「大幅な改善」を歓迎し、ストレステストで銀行が2桁の失業率と30%超の住宅価格下落に耐えられることが示されたと説明。「金融システムは10年前よりもさまざまな課題にうまく対応できる状況にある」と評価した。

ノンバンクの住宅ローンが貸付残高全体に占める割合は5%未満で、現時点では金融安定にとって大きなリスクではないと指摘。リスクがノンバンクから銀行へ波及する可能性も依然小さいとの見方を示した。

ノンバンクの住宅ローンはここ数年、年間約15%伸びているが、中銀はこうした推計値は「不十分なデータ」に基づいており、今後修正される可能性があると指摘した。

国内のマンション市場について、供給拡大が価格の大幅下落につながる恐れがあるとの見方を示した。特に、シドニーでは、向こう数年「かなりの規模」の追加供給が見込まれており、大幅な価格下落の可能性が最も高いと指摘した。

ただ、住宅価格が底入れしている兆しもみられる。

住宅価格の先行指標となる住宅ローンは昨年10月以降、連続して減少していたが、2月に2%増加した。

*内容を追加しました。

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