[ウィーン 18日 ロイター] - オーストリアで18日、中道右派の国民党と極右・自由党による連立政権が発足した。現在、極右政党が政権を担う西欧諸国は他に存在せず、オーストリアが唯一の国となる。
国民党のクルツ党首(31)が新首相に就任した。シュトラッヘ党首が率いる自由党は政権内で主に安全保障を担い、内相、外相、国防相のポストを得た。
ナチスの元党員が設立し、反移民を掲げる自由党が前回入閣した2000年には、大規模な抗議デモが行われたが、今回はデモは小規模にとどまった。警察によるとデモ参加者は5000─6000人。主催者側は最大1万人とした。
10月に行われた国民議会(下院)選挙では、国民党が第1党、自由党が第3党となった。
ドイルのメルケル首相は、オーストリアのEU政策の展開を見極めると述べた。また「クルツ首相は欧州で積極的なパートナーとなる意図がある」とし、これを歓迎すると表明。「欧州には解決すべき問題が多数ある」と語った。
クルツ首相は19日にベルギーのブリュッセルでユンケル欧州委員長とトゥスクEU大統領と面会する予定。
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