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コラム

コラム:FCA・ルノー統合案、日産にも「大きな恩恵」

[ミラノ/パリ 27日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)FCHA.MIFCAU.Nが27日明らかにした仏ルノーRENA.PAに対する330億ユーロの対等合併提案は、結婚式で新郎新婦の親族一人一人に愛情のこもった引き出物が贈られるようなものだ。

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カルロス・ゴーン被告の特別背任事件でルノーとの同盟が揺らぐ日産自動車7201.Tにとっては心強い話であり、ルノーの筆頭株主であるフランス政府は跡を濁さず出資を解消できるだろう。

これに伴い、ルノーによる日産との合併に向けた圧力は弱まるほか、日産は10億ユーロの追加節減の恩恵を受ける可能性がある。

FCA株29%を保有するアニェッリ家や他の株主には多額の現金が転がり込む。そして、統合後の新会社には車両プラットフォームの共通化や研究開発(R&D)の提携など幅広いシナジー効果がもたらされるほか、コスト削減効果は50億ユーロに達する見通し。

アニェッリ家の代表ジョン・エルカン氏はイタリアとフランス政府の承認を取り付けるため、工場を閉鎖しない方針も表明している。

「結婚」成立に先立ち、FCAは株主に25億ユーロの配当を支払う。うち6億7500万ユーロはアニェッリ家の持ち株会社エクソールEXOR.MIが受け取り、合併後の新会社の株式約14.5%を握る筆頭株主となる。

これら「引き出物」を考慮すれば、日産、仏政府、FCA株主が対等合併案を拒否することはほぼあり得ない。こうした中、過去にフィアットにラブコールを送っていた仏プジョーPEUP.PAや競合大手の独フォルクスワーゲン(VW)VOWG_p.DE、米ゼネラル・モーターズ(GM)GM.Nがこうした動きに追随することを検討し、業界再編が加速する可能性もある。

●背景となるニュース

*FCAは27日、仏ルノーに対し、対等合併を提案。実現すれば、年間販売台数870万台を誇る世界第3位の自動車メーカーが誕生する。

*同提案の下、FCA株主が統合後の新会社の株式50%を保有する。

*年間の節減効果は50億ユーロ超の見通し。

*工場閉鎖は伴わない計画。

*合意に先立ち、FCA株主は25億ユーロ(1株当たり1.60ユーロ)の配当金を受け取る。

*合併は株式交換を通じ実施。ルノーの24日終値に基づき、同社bの価値を1株当たり51.68ユーロと評価。 [nL4N2331A8]

(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)

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