[ロンドン 8日 ロイター] - EYと欧州電気事業者連盟の報告書によると、欧州の電気自動車(EV)は現在の330万台から2035年までに1億3000万台に増える見通し。充電設備の整備で官僚的な手続きを排した思い切った計画が必要になるという。
必要になる充電設備は6500万基。内訳は公共の充電設備が900万基、住宅向けの充電設備が5600万基。
昨年、欧州連合(EU)域内で販売された新車の11台に1台は完全EVで、前年比で63%増加した。
欧州の充電設備は現在、37万4000基。うち3分の2はわずか5カ国(オランダ、フランス、イタリア、ドイツ、英国)に集中しており、一部の欧州諸国では100キロにつき1基の充電設備もない。こうした二極化で電動化の行方が不安定になる恐れがあるという。
EY幹部がロイターに明らかにしたところによると、需要に対応するには、30年までに年間50万基、30年以降に年間100万基の公共充電設備が必要。
欧州電気事業者連盟の幹部は、公共充電設備の設置が計画や認可の問題で大幅に遅れていると指摘。野心的な目標を達成するには政府の認可が必要だと述べた。
EVの販売増加で欧州の電力需要は年間11%押し上げられる見通しという。
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