[デトロイト 22日 ロイター] - 米コンサルティング会社アリックスパートナーズは22日、世界全体の自動車販売台数に占める電気自動車(EV)の割合が2028年までに33%となり、35年までに54%に達する可能性があるとの予測を示した。主要市場の多くで需要拡大が加速しているため。
21年の世界販売台数に占めるEVの割合は8%未満で、22年第1・四半期には10%弱だった。
アリックスパートナーズは世界自動車業界の年次アウトルックの説明で、需要に対応するため自動車メーカーと供給企業は22年から26年にかけてEVと電池に少なくとも5260億ドルを投資する見込み。これは20年から24年までの5年間のEV投資予想2340億ドルの2倍を超える金額となる。
同社自動車部門の共同責任者を務めるマーク・ウェークフィールド氏は、こうした投資額の増加で「EV市場の成長は必然になっている」と話した。
ウェークフィールド氏は、業界は内燃機関(ICE)車からEVへの移行期のなか、経済と供給網の課題に依然直面しているとも言及。この移行には「工場や従業員だけでなく、働き方全体を含めた運営モデルの抜本的な変革」が必要になると指摘した。一部の企業はICEとEVのビジネスを分離することで利益を得るとの見方を示した。
EVの原材料価格はICEの2倍を超える。22年5月時点で、EVは1台当たり8255ドルなのに対し、ICEは3662ドルとなっている。
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