[リガ 27日 ロイター] - 世界的バレエダンサーのミハイル・バリシニコフさん(69)が、出身国のラトビアから名誉市民権を与えられた。1974年に亡命したバリシニコフさんは、すでに米国の市民権を得ているため、2つのパスポートを持つことになる。
ロシア人の両親の下、当時ソ連の統治下にあったラトビアのリガで生まれたバリシニコフさんは、50年以上前の1964年にラトビアを離れ、レニングラードでバレエダンサーとしてのキャリアを開始した。74年にカナダで亡命し、その後米国に移ってニューヨーク・シティ・バレエ団に入団した。
パスポートを受け取る式典でバリシニコフさんは「ラトビア政府から名誉市民権を受領するための招待を受けた時、私の心は震えた。生まれた国に外国人としてではなく、地元出身者として戻り、母の墓を訪ね、子供のころ大好きで尊敬していた人たちと旧交を温めたりするのは何と素晴らしいことだろう、と思った。とても感謝している」と述べた。
この2年ほど、バリシニコフさんはラトビアの芸術プロジェクトに参加し、世界的評価の高い舞台監督、アルヴィス・ヘルマニス氏とのコラボレーションなどを行っている。
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