[ロンドン 29日 ロイター] - 主要国の金融当局でつくる金融安定理事会(FSB)は29日、金融危機後に銀行の自己資本規制が強化されたが、中小企業向け融資を阻害する要因にはなっていないとの報告書をまとめた。
報告書は、これまで導入されたバーゼル規制について、貸し出しに「重大で継続的な悪影響」は及ぼしていないと分析。自己資本が少ない銀行で一時的に貸し出しが鈍化した形跡はあるが、融資を大きく左右するのは経済情勢だとの見方を示した。
中銀によると、欧州では、まだ導入されていないバーゼルIIIの最終化パッケージに抵抗する動きが広がっている。今回の報告書公表でも、そうした動きは止まらないとみられる。[nL3N28207L]