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アングル:バイデン米政権、対中政策は引き続き「強硬」か

[ワシントン 9日 ロイター] - 米大統領選挙で勝利を確実にしたバイデン前副大統領は大統領就任後も、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)[HWT.UL]といった中国のハイテク大手へのトランプ政権による厳しい政策路線を踏襲することになる可能性が高い。米議会に超党派の反中感情があるためだ。

11月9日、米大統領選挙で勝利を確実にしたバイデン前副大統領は大統領就任後も、華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)といった中国のハイテク大手へのトランプ政権による厳しい政策路線を踏襲することになる可能性が高い。写真は2013年12月、北京で会談するバイデン米副大統領(当時)と中国の習近平国家主席。代表撮影(2020年 ロイター)

専門家によると、バイデン氏はトランプ氏よりも中国のハイテク企業の脅威に対してアプローチは慎重になるだろうが、トランプ氏の政策そのものを巻き戻す可能性は低い。ただ、同盟国との協調路線に戻って中国に国際ルールを順守させるようとすることは想定されるという。

ピーターソン国際経済研究所の調査研究員、マーティン・チョルゼンパ氏は、中国に対して既に取られてきた行動が少しでも後退すれば「米議会が大きく反発する」と述べた。

トランプ大統領は多くの中国企業に一方的な経済制裁を打ち出した。通信機器大手のファーウェイや、動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を運営する北京字節跳動科技(バイトダンス)などだ。米中関係は冷え込み、世界の市場に混乱をもたらした。

大半の米政治家と同様、バイデン氏もかつては中国の台頭を歓迎したが、その後は姿勢を硬化させ、習近平国家主席を悪党呼ばわりした。気候変動や人権の問題ではトランプ氏よりも中国に強硬路線で臨むと約束している。

ただバイデン氏は、トランプ氏が始めたハイテク戦争をどうするかについて手の内を明らかにするのは控えている。バイデン氏はティックトックが収集する米国民関連データについては懸念を表明している。

ファーウェイ問題については、政策姿勢の詳細はほとんど明らかにしていないものの、米国の重要なインフラを中国企業に構築させることは支持しないと言明してきた。これは第5世代(5G)移動通信システムを含む可能性がある。バイデン氏がファーウェイを通商制裁リストに載せたままにするかどうかは不明だ。

アナリストや内部関係者の話では、こうした問題についてバイデン氏が決断しようとする際、側近の間の意見の大きな相違が足を引っ張る可能性がある。

バイデン陣営の政策の考え方に詳しい関係者は、自分たちをリベラル派で進歩派とみなし自由貿易が誰にとっても繁栄拡大に資すると考える「昔ながらのグループ」と、自由貿易にはより懐疑的で、大統領予備選ではバイデン氏に挑んだサンダース、ウォーレン両上院議員らのグループがあるとし、「見解は大きく割れている」と話した。

またバイデン氏の政権チームは、事業活動を損なう対中強硬姿勢を軟化させるよう求める米ハイテク業界からのロビー活動にも直面している。アメリカン・ヘリテージ研究所のアジア調査担当ディレクター、ダン・ブルメンタール氏は「ハイテク業界はトランプ氏に対してよりも、ずっと強くバイデン氏の支持に回ってきており、このことが、輸出規制の一部緩和を政権に求める大きな圧力につながる」と語った。

一部のチャイナウオッチャーは、バイデン政権では対中関係の混乱騒ぎは減るとみている。戦略国際問題研究所(CSIS)のジェームズ・ルイス氏は「いずれにせよ、対中関係はよりスムーズになるだろう」と指摘。ただ、政策の目標自体が変わることは考えにくいとし、滑空状況に例えて、「目指す滑走路への進入方向は(トランプ政権と)同じだが、もっと乱高下のないスムーズな進入になる」と話した。

(Alexandra Alper記者、Michael Martina記者)

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