[ニューヨーク 16日 ロイター] - 16日のニューヨーク外為市場では、16━17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で低金利政策が変更されない可能性があるとの一部報道を受け、ドルは一時下げた。
米連邦準備理事会(FRB)が米経済の見通しについて急に強気になり、予想よりも早く利上げを行うサインを出すのではないかと市場参加者の一部はみていたが、報道はそれとは対照的なものであった。
ドルはユーロとスイスフランに対して、序盤約2週間ぶりの安値に下落した。ユーロ/ドルEUR=は9月4日以来の高値となる1.2994ドルに上昇後、終盤は0.2%高の1.2959ドル。ドル/スイスフランCHF=は、9月5日以来の安値の0.9302フランを付けた後、終盤の取引では0.3%安の0.9325フラン。6主要通貨に対するドル指数.DXYは、直近で0.2%安の84.071。
米紙ウォールストリート・ジャーナルの電子版は、FRBの声明で事実上のゼロ金利政策を「相当期間」続けるとのビデオリポートを掲載し、その後、幅広いドル売りが出た。しかし一部の参加者は依然として、FRBはどちらにも動く可能性があると見込んでいる。
ヘッジファンドのSLJマクロ・パートナーズ(ロンドン)のパートナーのステティーブン・ジェン氏は「FRBがいつ戦術的に何を行うかを正確に予測するのは極めて難しい」としたうえで、「最良の戦略はドルを買い持ちにして、(FRBの)思いがけずハト派的な政策が出てきたら、さらにポジションを増やすことだ」と述べた。
クレディアグリコル(ニューヨーク)の通貨ストラテジストのマーク・マコーミック氏は「われわれは、おそらく第4・四半期遅くに始まるであろう、持続的なドルの強気相場に備えている。今のところのゴールは、ドルの押し目を拾うことだ」と語った。
英ポンドは、主にドル安により上昇。英国では、18日にスコットランドの独立を問う住民投票を控えている。ポンド/ドルGBP=は終盤0.3%高の1.6281ドル。
ドル/円 終値 107.12/14
始値 107.08/09
前営業日終値 107.18/20
ユーロ/ドル 終値 1.2959/61
始値 1.2950/51
前営業日終値 1.2939/41
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