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ドルが一時100円半ばに上昇、シリア情勢緩和で=NY市場

[ニューヨーク 10日 ロイター] - 10日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが円に対して約7週間ぶりの高値に上昇した。シリア情勢をめぐる緊張の緩和に加え、中国の好調な経済指標を受けて安全な資金の逃避先とされる円への需要が低下した。

9月10日、終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが円に対して約7週間ぶりの高値に上昇した。ジャカルタで8月撮影(2013年 ロイター/Beawiharta)

ドル/円は一時、7月25日以来の高値となる100.45円まで上昇し、直近では0.7%高の100.31円。円はユーロに対しても下落し、ユーロ/円は一時、5月下旬以来ほぼ3カ月半ぶりの高値となる133.29円をつけ、終盤は0.9%高の133.08円。ユーロ/ドルは0.1%高の1.3269ドルとなっている。

シリア政府は10日、化学兵器の引き渡しと化学兵器禁止条約加盟を求めるロシアの提案に従う意向を示した。軍事介入へと傾きつつあったシリア問題が外交的解決に向けて動き出した形となった。

一方、中国の8月の鉱工業生産と小売売上高はいずれも予想を上回り、ここ2年以上にわたって減速傾向にあった中国経済が安定化しつつあるとの見方が強まった。これにより金融市場にさらに安心感が広がった。

BKアセット・マネジメントの為替戦略担当マネジングディレクター、ボリス・シュロスバーグ氏は「米国がシリアへの軍事行動を実際に回避できれば、ドル/円に対する下向きの圧力は大きく和らぎ、100.50円の水準に向かう可能性がある」と述べた。

日銀が公表した8月の金融政策決定会合の議事要旨で、異次元緩和が景気回復を支援していることを確信しているとの委員の見方が示された後も、円は弱含んだ。

投資家のリスク資産に対する投資意欲が高まったことで、金利が比較的高い豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルはいずれも上昇した。豪ドルは1%高の1豪ドル=0.9314米ドル、NZドルは0.7%高の1NZドル=0.8069米ドル。米ドルはスイスフランに対しては買われ、ドル/スイスフランは0.3%高の0.9342フランとなっている。

ただ、失望を誘う内容だった8月の米雇用統計により、米連邦準備理事会(FRB)が今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で金融緩和の縮小に着手するかどうかをめぐって不透明感が強まったことから、ドルの動きは目先、限定される公算が大きいというのがアナリストらの見方だ。

サンフランシスコ地区連銀のウィリアムズ総裁は9日、来週開かれるFOMCで資産買い入れ縮小の開始を支持するかどうかまだ決めていないと発言した。同総裁は、バーナンキFRB議長が示した債券買い入れの年内縮小開始および来年終了という行程について、依然として「100パーセント」支持していると表明。FRBとして債券買い入れ縮小の行程表を持っていることが重要であり、それに比べれば縮小開始が今月か、あるいはそれ以降かという問題はそれほど重要ではないと述べた。

クレディ・スイスのグローバルFXストラテジスト、マーカス・ヘッティンガー氏は「先週発表された弱めの雇用統計を受けて軟調に推移していたドルは、さらに値固めする展開になりそうだ。市場は現在、来週のFOMCに着目している」と指摘。「当局者は恐らく(金融緩和を)縮小するだろうが、慎重な姿勢は維持するだろう」と語った。

ユーロ/ドルは1.3220ドル近辺にテクニカル分析上の強固な下値支持線がある。だがストラテジストによると、脱税の罪で有罪判決が確定しているイタリアのベルルスコーニ元首相の議員資格はく奪の是非をめぐる上院での審議により、ユーロが影響を受ける可能性がある。議員資格がはく奪されれば、連立与党の基盤が揺らぐ恐れがあるためだ。

*内容を追加して再送します。

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