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ドルが回復、イエレン氏のハト派的発言にサプライズなく

[ニューヨーク 14日 ロイター] - 14日終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上げ幅を維持し、前日の下落分を回復した。米連邦準備理事会(FRB)の次期議長に指名されたイエレン副議長が上院銀行委員会の指名承認公聴会で証言し、経済成長を促す量的緩和策の正当性を主張。ネガティブサプライズが全くなかったことが好感された。

11月14日、終盤のニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対して上げ幅を維持し、前日の下落分を回復した。2011年8月撮影(2013年 ロイター/Yuriko Nakao)

イエレン氏の証言原稿が事前に公表された段階で、投資家はすでにドル売りポジションの解消に動いていた。

ユーロ圏の第3・四半期の域内総生産(GDP)速報値が前期比0.1%増と、第2・四半期から伸びが鈍化したことや、日銀による円安維持のための通貨介入の思惑が高まったことを背景に、ドルは対ユーロと円で回復した。

ドル/円は、麻生太郎財務相が、市場の過度の変動に備えて為替介入という政策手段を有しておくことは大事だと国会で発言したことを受け、一時100.14円と2カ月ぶりの水準に上昇した。イエレン氏の議会証言後は円高に振れ、終盤は0.8%高の99.96円で推移した。

ユーロは対ドルで5営業日ぶりの高値となる1.3497ドルをつけた後、終盤の取引では1.3456ドルで推移している。イエレン氏の議会証言後は時間中の安値である1.3417ドルからやや値を戻した。

シティFX(ニューヨーク)のG10戦略部長、スティーブン・イングランダー氏は「外国為替投資家はFRBがハト派的傾向を継続できるのかについて、少なくとも完全には自信が持てないようにみえる。我々は、米国経済にはユーロ圏や日本に比べて量的緩和の必要性が低いと考えており、仮に米国のテーパリング(緩和策縮小)がゆっくりとしたペースになっても、日米欧のG3の中でドルへの影響は小さい。ただ、経済指標や資産市場の状況からFRBが債券買い入れペースの減速を強いられるような場合には影響が大きくなる」と指摘した。

これに対し、一部の市場参加者は米国景気の基調が弱いため、FRBが早期に緩和策縮小に踏み切ることは難しいとみており、ドルは依然として低迷するとの見通しを示している。

プラスアクション・エコノミクス(フロリダ州)の為替調査ディレクター、ロン・シンプソン氏は「現在、ドルには前向きの材料ばかりではない。突然ベッドから転げ落ちるような事態は想定していないが、ドルは今後、緩やかな上昇相場の中で売られるとみている」と話した。

スコシアバンクのチーフ通貨ストラテジスト、カミラ・サットン氏は「米国とユーロ圏の成長見通しは別の軌道に向かい始めた。第3・四半期のGDPの結果、米国にはほとんど楽観論が織り込まれず、逆にユーロ圏には過度な楽観論が織り込まれていることが示唆された。これは重大な局面の転換であり、今後のドルの下支え要因になるだろう」と指摘した。

*内容を追加します。

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