[ニューヨーク 20日 ロイター] - 20日終盤のニューヨーク外為市場ではドルが対円で5年ぶり高値から下落した。今週これまでの上昇を受けて利益確定の売りが出たほか、年末の休日を前にポジションを調整する動きが広がった。
第3・四半期の米成長率は4.1%に上方修正され、量的緩和縮小を決定した米連邦準備理事会(FRB)の判断の正当性を裏付ける内容となった。一方日銀はマネタリーベースを拡大する現行の方針を維持し、ドルに対する円売り圧力を強める形となった。これを受け、ドルは一時対円で5年ぶり高値をつけた。
ドルはユーロとスイスフランに対しても一時2週間ぶりの高値に上昇した。
TD証券の為替ストラテジスト、グレッグ・ムーア氏は休日が近づきドルがやや後退したとしながらも「さほど重要な動きではない。幅広いドル高基調は続いている」との見方を示した。
ドル/円は一時104.64円まで上昇し2008年10月以来の高値を付けたがその後は値を消し、終盤の取引では0.2%安の104.04円となった。
ドル強気筋の間では105.25円付近が次の目標となっている。
格付け会社スタンダード&プアーズが欧州連合(EU)の長期格付けを「AAA」から「AAプラス」に引き下げたことで対ユーロでのドル買いが一時優勢となった。
ユーロ/ドルは12月5日以来の安値となる1.3623ドルをつけたが、終盤は値を戻し0.1%高の1.3679ドル。
ドルは対スイスフランで0.9048スイスフランまで上昇したが、終盤は0.3%安の0.8952フランとなった。
豪ドル/米ドルは0.7%高の0.8924米ドル。
ドル/円 終値 104.06/09
始値 104.54/56
前営業日終値 104.23/25
ユーロ/ドル 終値 1.3673/76
始値 1.3646/47
前営業日終値 1.3660/63
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