[東京 29日 ロイター] - 独自動車大手BMWBMWG.DEは燃料電池車(FCV)の市場投入時期について、トヨタ自動車7203.TとのFCV開発提携関係終了後の2020年以降になるとの見通しを示した。BMW初となるFCVは大型セダンになるとしている。
BMWとトヨタは2013年からFCV技術開発で提携。BMWはトヨタとの提携の下、トヨタが開発した燃料電池(FC)スタックを基に、水素の充填量を増加させるための超低温下での水素圧縮技術などを開発している。
2014年終盤にトヨタが投入したFCV「ミライ」は1回の水素充填で約700キロの走行が可能。BMWは圧縮水素を充填することで、これよりも走行距離が長いFCVの開発を目指している。
BMWはこうした技術の確立にはあと数年かかるとしており、同社の燃料電池部門責任者のメルテン・ユング氏は東京モーターショーでロイターのインタビューに対し、FCV投入は「2020年以降になる」と述べた。
同氏はBMWの技術は大型車に適したものであることから、同社のFCV第1号車は「長距離を走れる大型セダン」になる公算が大きいと指摘。BMWのFCVはトヨタの「ミライ」、およびホンダ7267.Tの「クラリティ」より大型になると見られている。
ユング氏はFCVをめぐるトヨタとの提携について、両社の顧客層は異なるため共同でFCVを開発する公算は小さいとの見方を示した。
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