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英中銀、年内追加利下げ方針撤回 ポンド安でインフレ警戒

[ロンドン 3日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行、BOE)は3日の金融政策決定会合で、年内の追加利下げがあり得るとしていた従来の方針を撤回した。同時に公表した四半期の経済見通しでは、2017年のインフレ、成長率予想を引き上げ、金融政策スタンスは利上げ、利下げのいずれにも動く可能性のある中立とした。

11月3日、英中銀は金融政策決定会合で政策金利を0.25%に据え置くことを全会一致で決定した。写真は2015年12月、ロンドンの英中銀(2016年 ロイター/Luke MacGregor)

経済見通しでは、欧州連合(EU)離脱決定による短期的な影響は従来の想定ほど大きくないとの見方を示したが、EU単一市場へのアクセスが「著しく低減」する可能性があるとし、その場合には成長を「長期間にわたり」阻害すると警鐘を鳴らした。

ポンド相場の下落を背景に、1年後のインフレ率予想は2.0%から現在の約3倍の水準となる2.7%に引き上げた。2018年上期に2.8%超でピークをつけ、2020年にようやく目標の2%に戻ると見込まれている。

中銀は声明で「目標を上回るインフレ率を許容するにも限度がある」と指摘。「インフレ率が持続的に目標の2%に回帰することを確実にするため、金融政策は経済見通しの変化にいずれの方向にも対応する可能性がある」とした。

インベステックのエコノミスト、フィリップ・ショー氏は、金融政策スタンスの変更について、足元でイールドカーブがスティープ化している状況を踏まえ、「インフレ加速をめぐる市場の不安軽減を狙ったのではないか」とし、利上げを示唆したものではないと分析する。

英中銀の決定を受け、ポンドは値上がり。一方、国債価格は大幅下落した。

<金融政策据え置き、全会一致で決定>

中銀は政策金利を0.25%に据え置くことを決定。資産買い入れプログラムの規模も4350億ポンドに据え置いた。いずれも全会一致の決定だった。

ポンド安によるインフレ押し上げについては、「影響は一時的な見通しで、これをすべて金融引き締めで相殺しようとすれば過度な代償を伴う」との見方を示した。

ただ市場のインフレ期待が大きく上昇している点に言及し、動向を注視するとした。

2017年の成長率見通しは8月予想の0.8%から1.4%に上方修正、過去最大の引き上げ幅となった。個人消費や住宅市場は8月予想より底堅く、これに加え、ポンド安による輸出押し上げを加味した。

ただ長期的には慎重な見方を示し、2018年の成長率は1.5%に引き下げたほか、2019年は1.6%とした。「実質所得の伸び鈍化による家計への影響や将来の通商協定をめぐる不透明感に加え、英企業のEU市場へアクセスが著しく低減するリスクを反映した」としている。

カーニー総裁は会見で、成長予想の大幅な上方修正について質問され、向こう3年の中銀の景気見通しは総じて変わっていないとの考えを示した。8月にEU離脱による影響を評価したが、「中銀の大規模な景気刺激策やポンド急落による景気支援効果により、基本的に同じ水準にある」とした。

総裁はまた、2019年6月末まで任期を延長した点をめぐり、一定の継続性を提供する責任を感じたとし、「比較的率直な」決定だったと明かした。スカイニュースに対し述べた。

会見ではEU離脱交渉が長引いた場合、さらに任期を延長する可能性があるかとの質問に対しては、コメントを控えた。

*内容を追加しました

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