[ワシントン 26日 ロイター] - 米連邦航空局(FAA)は26日、航空大手ボーイング(BA.N)の737MAX機について、今後はFAAのみが耐空証明を発行すると同社に通知した。過去には同社と共同で発行していた。
同機の設計変更や、それに伴う操縦士の訓練に関する調査がまだ完了していないことも改めて明らかにした。
ボーイングに宛てた26日の書簡で、FAAは「航空通商における公共の利益と安全のためには、FAAがすべての737MAX機の耐空証明と輸出耐空証明を発行する権限を保持する必要があると判断した」と説明。
ボーイングが「十分機能する品質管理と検証プロセスを導入」し、その他の手順についても規制上の基準を満たすとFAAが確信するまで、証明の発行権限を維持する方針を示した。
ボーイングの広報担当者、ゴードン・ジョンドロー氏は、電子メールで「FAAや海外の規制当局の指示に引き続き従う」とし、737MAXの安全な運航再開は、操縦士の訓練要件などに関する規制当局の承認プロセスに左右されるとの認識を示した。
ボーイングは今月上旬、FAAは737MAXの運航再開を12月半ばに承認する見込みで、操縦士の訓練要件は来年1月に認められるとの見通しを示していた。
737MAXは2件の墜落事故を受けて3月以降、世界で運航が停止されている。
運行再開には、認定飛行試験やソフトウエアに関する書類の監査など、まだ多くのハードルが残っている。