[ワシントン/シカゴ 21日 ロイター] - 米ボーイングBA.Nは21日、737MAX機の運航再開に向けた連邦航空局(FAA)による再認証が、年央以降になるとの見通しを発表した。飛行制御システムを巡る審査などが理由という。
運航再開がさらに遅れる見通しとなったことから、ボーイングの株価は一時5.7%急落。終値は3.3%安となった。
ボーイングは、新たな予想時期を航空会社やサプライヤーなどに通知したことを明らかにした上で「安全な737MAXの運航再開がわれわれの最優先課題であり、運航は再開すると確信している」とした。さらに、来週発表する四半期決算に合わせ、追加情報を明らかにする方針を示した。
FAAも声明で、737MAXの「修正点全てが最高の認証基準を満たしているかを確認する徹底的で慎重な作業を行っている」とし、「認証作業が完了する明確な日程は、設定しない」とした。
ロイターは前週、規制当局が運航再開の承認を後ずれさせていると報じていた。最近まで2月あるいは3月に承認が下りるとみられていた。
アメリカン航空グループAAL.O、ユナイテッド航空UAL.O、サウスウエススト航空LUV.Nは第1・四半期に承認が出るとの前提で、6月初旬の運航スケジュールに737MAXを組み入れていた。これをさらに後ずれさせる必要が生じるとみられる。
3社はFAAによる認証完了後も、機体の準備や操縦士の訓練に時間がかかるため、運航再開までに30日以上かかる可能性があるとの見通しを示してきた。
*内容を追加しました。
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