August 2, 2018 / 3:09 AM / 3 months ago

今回の政策修正は緩和強化、金利上昇は想定せず=雨宮日銀副総裁

[京都市 2日 ロイター] - 日銀の雨宮正佳副総裁は2日、京都市内で講演し、7月31日に決定した長期金利目標や上場投資信託(ETF)の買い入れの柔軟化など一連の政策修正について、緩和策の持続性向上によって「全体として金融緩和効果は強化される」との見解を示した。「ゼロ%程度」の範囲内での長期金利の変動を容認したものの、「金利水準が切り上がっていくことを想定しているものではない」とも語った。

 8月2日、日銀の雨宮正佳副総裁(写真)は、京都市内で講演し、7月31日に決定した長期金利目標や上場投資信託(ETF)の買い入れの柔軟化など一連の政策修正について、緩和策の持続性向上によって「全体として金融緩和効果は強化される」との見解を示した。写真は都内で3月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

日銀は7月30─31日に開いた金融政策決定会合で、物価見通しの下方修正を踏まえ、現行のイールドカーブ・コントロール(YCC)政策の枠組みの下で短期金利「マイナス0.1%」、長期金利「ゼロ%程度」の誘導目標は維持しながら、長期金利目標やETF買い入れなどを柔軟化する金融緩和の持続性強化策を決定した。当分の間、現在の低い長短金利水準を維持するとした、政策金利にかかわるフォワードガイダンスも新たに導入した。

雨宮副総裁は、こうした一連の措置は「緩和の副作用にも目配りしつつ、強力な金融緩和を持続させることが狙い」とし、「この持続性という観点を踏まえれば、全体として金融緩和効果は強化されることになる」との見解を示した。

フォワードガイダンスとの関連では「2%の実現見通しが後ずれしたからといって、金融緩和の手を緩めることはない」と強調した。

具体的な緩和の副作用について、YCCの下で事実上、ゼロ%を中心に上下0.1%の狭い範囲の動きになっていた長期金利を「幾分硬直的」とし、国債取引の減少など「市場機能の低下に対する懸念が徐々に強まっている」ことを挙げた。

これに対応した今回の措置は「経済・物価の見方などを反映して長期金利がある程度変動することを許容し、市場機能を維持することが必要と判断した」と語った。

もっとも、長期金利目標は「ゼロ%程度」に維持したと繰り返し、「金利が急速に上昇する場合には、迅速かつ適切に国債買い入れを実施する」と述べるとともに、「金利水準が切り上がっていくことを想定しているものではない」と断言した。

金融緩和の大きな副作用として意識されている金融仲介機能への影響については、「強力な金融緩和を続けていけば、貸出利ざやの縮小などによる収益力の低下を通じて金融機関の経営体力に累積的に影響を及ぼす」と指摘。

現状は「金融機関は充実した資本基盤を備えているほか、貸出スタンスは引き続き積極的であるなど、金融仲介機能に大きな問題は生じていない」としたが、「金融政策運営の観点から重視すべきリスクについて、しっかりと点検していく考えに変わりはない」と語った。

伊藤純夫

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