August 1, 2019 / 2:49 AM / 20 days ago

追加金融緩和の判断、将来リスクの未然防止も選択肢=雨宮日銀副総裁

[鹿児島市 1日 ロイター] - 日銀の雨宮正佳副総裁は1日、鹿児島市内で講演し、今後の金融政策運営について、将来のリスクの顕在化を未然に防ぐために政策対応を行なうことも選択肢と述べ、予防的な追加緩和措置の可能性に言及した。経済・物価の先行きリスクとして海外経済を巡る不確実性を強調し、物価2%目標に向けたモメンタム(勢い)が損なわれる可能性に注意が必要と語った。

 8月1日、日銀の雨宮正佳副総裁(写真)は、鹿児島市内で講演し、今後の金融政策運営について、将来のリスクの顕在化を未然に防ぐために政策対応を行なうことも選択肢と述べ、予防的な追加緩和措置の可能性に言及した。写真は都内で7月撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)

日銀は7月30日の金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決めたが、海外経済の動向を中心に経済・物価の下振れリスクが大きいとの認識を示し、物価上昇のモメンタムが「損なわれる恐れが高まる場合には、躊躇(ちゅうちょ)なく、追加的な金融緩和措置を講じる」ことを声明文に明記した。

雨宮副総裁は「リスクを注視しながら、必要があれば、将来のリスクの顕在化を未然に防ぐために、政策対応を行うことも選択肢」とし、声明文における追加緩和への言及は「こうした考えによるものだ」と予防的な対応を意図したものと説明した。

その上で追加緩和手段について、長短金利目標の引き下げ、資産買い入れの拡大、マネタリーベースの拡大ペースの加速などをあらためて挙げ、「様々な対応があるし、様々な手段を組み合わせ、あるいは応用することも考えられる」と指摘。

物価上昇のモメンタムが損なわれるリスクの顕在化を未然に防ぐという点も「十分念頭に置いて、その時々の状況に応じて最も適切な政策対応を行っていく」と強調した。

<FRB利下げ、日本経済にポジティブ>

米連邦準備理事会(FRB)は31日の連邦公開市場委員会(FOMC)で事前の予想通り0.25%の利下げを決めた。

米経済が好調な中での今回の緩和措置について雨宮副総裁は「世界経済の不確実性が大きいもとで、景気・物価が実際に下振れることを未然に防ぐための対応」とし、日本経済への影響について「米国経済の足取りが一段としっかりしたものになるのであれば、世界経済、ひいては日本経済にとってもポジティブな影響が及ぶ」との見解を示した。

日銀の金融政策への影響に関しては「自国の経済・物価情勢に応じて適切な政策運営を行うのが大原則。他中銀の政策スタンスに直接左右されるものではない」と述べる一方、背景にある要因が自国の経済・物価に影響を及ぼすものであれば「当然、その要因を十分考慮する必要がある」との認識を示した。

雨宮副総裁は講演で、米中貿易摩擦の動向を中心に世界経済の不確実性が高まっていることに強い警戒感を示した。

不確実性がさらに高まる場合には、直接的な貿易面への影響だけでなく、「企業マインドや金融市場の不安定化という経路を通じて、内外経済に広く影響が及ぶリスクには注意が必要」とし、「内需の堅調さが維持されている間に、海外経済が持ち直してくるか、丁寧に確認していきたい」と語った。

*内容を追加しました。

伊藤純夫

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