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ワクチン接種進展による回復シナリオ、「不確実性が大きい」=雨宮日銀副総裁

 7月21日、日銀の雨宮正佳副総裁は、現在実施しているコロナオペと「貸出促進付利制度」は別の政策であり、両者をリンクさせて考えることはないと述べた。新潟県金融経済懇談会にオンラインで参加する副総裁、日銀本店で撮影(2021年 時事通信)

[東京 21日 ロイター] - 日銀の雨宮正佳副総裁は21日、新潟県金融経済懇談会(オンライン形式)後の記者会見で、日本経済はワクチン接種の進展に伴って徐々に回復していくという基本シナリオを持っているが、それは「不確実性が大きい」と述べた。その上で「短期的には下方リスクを重くみるべきというのが日銀の判断だ」とした。

雨宮副総裁は午前中のあいさつで、最新の「展望リポート」で示した中心的な見通しについて、変異株など新型コロナウイルス感染症の影響には不透明感が強く、当面、下振れリスクが大きいとの考えを示していた。一方、ワクチンの普及が加速し、経済活動が想定以上に活発化する可能性もあるとも述べていた。

今秋に政府が補正予算を組む可能性との観測があるが、雨宮副総裁は「一般論」としつつ、経済に対するショックの大きい時期には政府と中銀が協調しながら対応するのが重要だと述べた。その上で、特定の政府の政策と日銀の政策を紐づけるという考え方はこれまでもしてきておらず、一体化して政策を企画立案していくわけではないと語った。

日銀の追加緩和余地については、長短金利の引き下げや、様々な企業金融面の支援措置なども含めて状況と必要性に応じて検討していくと述べた。

会見では、日銀が運用している「貸出促進付利制度」に関連して、新型コロナウイルス感染症対応金融支援特別オペレーション(コロナオペ)が期限を迎えた場合、機動的な利下げに支障をきたすかとの質問があった。

貸出促進付利制度はコロナオペなどの利用実績に応じて金融機関が日銀に預ける当座預金に上乗せ金利を付与する仕組みで、利下げ時の副作用軽減や機動的な利下げを行うことを可能にする狙いもある。雨宮副総裁は「金融政策上で何か手当が必要となれば考えることになるが、両方をリンクさせて考えるということはない」と述べるにとどめた。

(杉山健太郎 編集:田中志保、石田仁志)

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