April 8, 2019 / 9:10 AM / 16 days ago

焦点:地域経済にも中国減速の影響、内需下支え 日銀支店長会議

[東京 8日 ロイター] - 日銀が8日に公表した地域経済報告(さくらリポート)は、地域経済にも中国減速の影響が具体的に出てきたことを示すものとなった。全9地域のうち、電子部品・デバイス関連の比重の大きな東北、北陸、九州・沖縄の3地域で景気判断が引き下げられた。

 4月8日、日銀が公表した地域経済報告(さくらリポート)は、地域経済にも中国減速の影響が具体的に出てきたことを示すものとなった。写真は支店長会議の模様、日銀本店で2016年4月撮影(2019年 ロイター/Issei Kato)

ただ、個人消費や設備投資など内需の堅調さに大きな変化はみられず、日銀のこれまでの判断をおおむね裏付ける内容となった。海外需要の回復時期が、先行き景気回復シナリオを維持できるかどうかの鍵となりそうだ。

貿易摩擦をはじめとする海外経済の不確実性が地域経済に与える影響について、前回1月の支店長会議では、受注の下振れなどが一部で見られるものの、現時点で影響は限定的としていたが、これが顕在化した格好だ。今回は3地域で総括判断の下方修正につながった。

日銀幹部は「海外経済の影響を指摘する声は、前回(1月)よりも増加している。9地域全てで聞かれた」とし、生産の判断は9地域のうち、東海と中国を除く7地域が引き下げた。これは2013年1月調査で欧州債務問題などを背景に全地域が下方修正して以来となる多さだ。

生産・輸出は、中国向け半導体製造装置の受注や輸出、中国での設備投資需要の減少から工作機械向け部品の生産などが弱含んでいるとの声が聞かれた。

一方で、内需は堅調な動きを続けているとの判断だ。輸出・生産の落ち込みの影響が懸念された設備投資は、9地域中3地域が判断を引き下げた。ただ、日銀幹部は「横ばいや高水準という判断であり、設備投資スタンスが後退しているわけではない」と説明。個人消費については、全地域が判断を据え置いた。

1日に発表された中国の3月製造業購買担当者景気指数(PMI、財新)は50.8と8カ月ぶりの水準に上昇。拡大・縮小の分岐点となる50を4カ月ぶりに上回るなど、政策効果による中国の景気底打ち期待が広がっている。

山田泰弘大阪支店長(理事)は支店長会議後の会見で、生産減少の主因となっている中国向け輸出について「企業のヒアリングからは、年内あるいは年度内の後半に回復に向かうとの見通しが多かった」と指摘。各支店からの報告の中でも「海外経済は下期以降回復するのではないか、との声がいくつか聞かれた」(日銀幹部)という。

持続的な景気回復を実現できるかどうかは、内需が堅調さを維持している間に「外需が回復してくるかどうかにも影響される」(山田支店長)。依然として弱いスマホ需要の動向など先行き懸念材料は多い。

日銀は、25日に発表する「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)に向けて、輸出・生産の弱さが内需に波及することがないかという点や海外経済の回復時期などについて、重点的に点検を行うことになる。

清水律子 伊藤純夫 編集:田巻一彦

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