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21年度成長率予想を引き下げ、現状判断は維持=日銀展望リポート

 10月28日、日銀は展望リポートで、2021年度の成長率見通しを引き下げる一方で、国内経済の現状判断は据え置いた。写真は都内で2016年2月撮影(2020年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 28日 ロイター] - 日銀は28日に公表した経済・物価の展望(展望リポート)で、2021年度の成長率見通しを前回7月の前年度比プラス3.8%からプラス3.4%に引き下げた。部品の供給制約で輸出や生産が減少し、夏場の新型コロナウイルスの感染急拡大でサービス消費が下押しされたことも響いた。ただ、緊急事態宣言の解除で足元では個人消費に持ち直しの兆しがうかがわれていると指摘。国内経済の現状判断は「感染症の影響で引き続き厳しい状態にあるが、基調としては持ち直している」として、9月会合での判断を据え置いた。

日銀は輸出・生産について「足元では一部における供給制約の影響から弱い動きになっているが、基調としては増加を続けている」と指摘。9月の決定会合時の「一部に供給制約の影響を受けつつも、増加を続けている」から表現が弱くなった。個人消費については「サービス消費中心に下押し圧力が依然強いが、足元では持ち直しの兆しがうかがわれる」とした。海外経済は総じてみれば回復しているとしたほか、設備投資は「一部業種に弱さがみられるものの、持ち直している」とした。

物価の見通しも引き下げた。5年に一度の総務省の基準改定を受け、21年度の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の政策委員見通しの中央値は従来のプラス0.6%から0.0%に引き下げられた。

日銀は経済の先行きについて、感染症によるサービス消費への下押しの影響が残るほか、輸出・生産は供給制約で一時的に減速すると見込まれるものの、「ワクチンの普及などに伴い感染症の影響が徐々に和らいでいくもとで、外需の増加や緩和的な金融環境、政府の経済対策の効果にも支えられて、回復していく」との見通しを示した。見通し期間の中盤以降は、所得から支出への前向きの循環メカニズムが家計部門を含め経済全体で強まる中で、「日本経済はペースを鈍化させつつも潜在成長率を上回る成長を続けると予想される」とした。22年度の実質GDPの見通し中央値はプラス2.9%となり、前回のプラス2.7%を上回った。

物価については、当面はエネルギー価格の上昇を反映してプラス幅を緩やかに拡大していくと予想。その後は「一時的な要因による振れを伴いつつも、マクロ的な需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりなどで基調としては徐々に上昇率を高めていく」とした。ただ、23年度のコアCPIの見通し中央値はプラス1.0%で前回と変わらず、2%の物価目標から依然として遠い見通しになっている。

(和田崇彦)

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