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緩和継続でイノベーション支援=布野日銀委員  
2017年11月8日 / 03:24 / 10日後

緩和継続でイノベーション支援=布野日銀委員  

[宮崎市 8日 ロイター] - 日銀の布野幸利審議委員は8日、宮崎市内で講演し、日本経済の課題に潜在成長率の引き上げを挙げ、企業による人材確保とイノベーションの重要性を強調した。需要とイノベーションとの好循環の継続に向け、日銀が緩和的な金融環境を続けていくことの重要性も指摘した。

 11月8日、日銀の布野幸利審議委員(写真)は、宮崎市内で講演し、日本経済の課題に潜在成長率の引き上げを挙げ、企業による人材確保とイノベーションの重要性を強調した。写真は都内で2015年7月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

布野委員は、長期的な日本経済の課題として、足元でゼロ%台後半にとどまっている潜在成長率の引き上げが重要とした。

人口減少が進む中で生産性の向上には時間がかかるとしながらも、「わが国経済を必要以上に過小評価する必要はなく、潜在成長率の底上げは可能」と主張。企業として、人手不足などを背景とした供給体制の合理化や高度化だけではなく、「新たな需要を掘り起こして、これに合わせた供給体制を整えることが重要」との認識を示した。

そのためにはイノベーションへの取り組みが不可欠との認識を示し、時代を変革するような開発から、既存製品の改良に至るまで「これを発想し、開発する人材の確保が必要なのは言うまでもない」と強調した。

加えて「需要が適度に刺激されることによって、需要とイノベーションとの間の好循環を継続すること」の重要性も指摘し、日銀による金融緩和政策によって「適度に需要を刺激している現在の環境は、イノベーションを誘発する観点からも良い影響を与えている」と評価。

潜在的な需要の掘り起こしや、実際の需要につなげていくには時間がかかるものの、「イノベーションを推進していくうえでも、緩和的な金融環境を息長く継続していくことが重要だ」と語った。

現在の日銀の金融政策運営については「単純に物価の上昇を目指しているわけではない」とし、「所得もしっかりと増加し、好循環が働く経済を目指している」と説明した。

2%の物価目標に対して足元の消費者物価(除く生鮮食品、コアCPI)はゼロ%台後半にとどまっているものの、実現に向けた「モメンタムはしっかりと維持されている」と指摘。ただ、「目標の実現までにはなお距離がある」と述べ、現行の長短金利操作付き量的・質的金融緩和のもとで、「強力な金融緩和を粘り強く推進していくことが重要」と語った。

物価の先行きに関し、企業の価格設定スタンスの動向によっては、需給ギャップへの価格感応度が鈍い商品が出てくることや、「予想物価上昇率の高まりが遅れる可能性に留意が必要」とした。

伊藤純夫

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