November 7, 2018 / 7:26 AM / 12 days ago

貿易摩擦の影響、中国ルートを警戒 金融緩和の副作用注視=布野日銀委員

[高知市 7日 ロイター] - 日銀の布野幸利審議委員は7日、激化する米中貿易摩擦について、中国経済の下押しを起点に日本の投資や企業マインドに影響が出てくることに強い警戒感を表明した。また、金融緩和長期化による金融機関収益への影響を注意深くみていくと語った。高知市内での会見で述べた。

 11月7日、日銀の布野幸利審議委員(写真)は、激化する米中貿易摩擦について、中国経済の下押しを起点に日本の投資や企業マインドに影響が出てくることに強い警戒感を表明した。写真は日銀本店で2015年7月撮影(2018年 ロイター/Toru Hanai)

布野委員は、米中貿易摩擦に伴う両国経済への影響について「現状では、通商面からの米国経済への下押し圧力は比較的少ないが、中国については懸念がある」とし、中国経済の先行きは「懸念が晴れるか、目下のところ不確実な状況だ」と語った。

日本経済に対しても「中国経済への下押し圧力を起点として、日本の投資や企業マインドに影響が出てくる可能性を秘めている」と指摘。現時点での影響は限定的としながらも、「年末から来年にかけてどうなるか、片時も目を離せない状況に入っている」と警戒感を示した。

開票が続いている米中間選挙は、野党民主党が下院で多数派を奪還し、ねじれ議会となることが確実な情勢になっている。布野委員は自身が訪米した際にも下院における民主党優勢の見方が多かったとし、「(大方の予想通りの結果になれば)想定外のことが突然起こったわけではなく、想定の枠内に入るとみている」との見解を示した。

<金融機関収益、金利の上がり方がポイント>

金融緩和の長期化によって金融機関の収益力の低下など副作用が拡大しているが、「確かに緩和が引けば金融機関の収益力に負の影響が累積的にかかる。今後も注意深く見ながら、その都度の政策を決めていく」と語った。

もっとも、金融機関の収益力は「必ずしも金融政策だけで成立しているわけではない」とし、個々の金融機関によって収益基盤は様々で「金融政策でこうやったから、金融機関の経営上の問題がなくなるわけではない」と主張。

イールドカーブが立てば「一般論的には、利ざや拡大を通じて金融機関にプラスの影響が出る」ものの、「急激に金利が上がると逆に金融機関にとってマイナスに効く。金利の上がり方が1つのポイント」との認識を示した。

経済に負のショックが発生した場合の政策対応については「その時の状況を見定めて、その時点で考えられる適切な施策を協議し、決定する。必ずしも何もしないということではない」と語った。

*内容を追加しました。

伊藤純夫

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