January 13, 2015 / 1:57 PM / 5 years ago

日銀が15年度物価見通し下方修正へ、1%前半から半ばに=関係筋

[東京 13日 ロイター] - 日銀は、20─21日に開く金融政策決定会合で2015年度の物価見通しを下方修正する公算が大きい。

 1月13日、日銀は金融政策決定会合で2015年度の物価見通しを下方修正する公算が大きい。写真は都内の商業地区で2013年12月撮影(2015年 ロイター/Yuya Shino)

複数の関係筋によると、足元までの原油価格の急落などで、前年比1.7%としている消費者物価指数(生鮮除く、コアCPI)の上昇率見通しの維持は難しく、1%前半から半ばに引き下げる可能性が高い。ただ、原油安は家計消費の支援要因でもあり、追加緩和の是非についてはギリギリまで議論を詰めるとみられる。

昨年10月末の時点での日銀の物価上昇率見通しは、14年度が前年比プラス1.2%、15年度が同1.7%、16年度が同2.1%。

しかし、原油価格はその後もさらに急落。足元のニューヨーク原油先物価格は1バレル=44ドル程度と10月末から5割弱も下落している。昨年4月以降、前年比の上昇幅が縮小しているコアCPIは年明け以降も上昇幅の拡大は見込みづらい状況だ。

1バレル=50ドル以上で想定しても、2016年1-3月まで物価の本格上昇は難しいとの試算結果も、日銀の内外で出ている。

複数の関係筋によると、15年度の物価見通しを1%台半ばもしくは前半に引き下げざるを得ないとの見方が日銀内で浮上している。

一方、実質経済成長率の見通しは、14年度を現行見通しの前年比プラス0.5%からマイナス成長に下方修正する公算が大きい。

同時に15年度は同1.5%から上方修正となる見通し。政府が閣議決定した国費3.5兆円規模の経済対策や今年10月に予定されていた消費税率引き上げの延期、原油安に伴う実質所得の増加などが景気押し上げ要因として作用するためだ。

日銀は2013年4月に現在の量的・質的緩和(QQE)を打ち出した際に、2年程度で物価2%の目標を達成するとした。具体的には15年度を中心とする期間に2%の目標に達する可能性が高いと表現している。

日銀内では、早くとも16年1-3月期以降でないと2%を展望できる物価上昇率は達成が難しいとの声が出ている。

機械的に考えれば、目標達成時期が後ずれする可能性が高まることで追加緩和の必要性が高まるが、2015年の春闘などにおける賃上げの実現などを通じ、物価が上がるとの企業や家計のインフレ期待が、現段階では維持されていると日銀ではみている。

昨年10月の追加緩和では、9人の政策委員中4人が反対した経緯がある。1ドル=120円程度の現在の為替水準が、多くの中小企業や家計にとって負担となっているとの一部民間エコノミストの指摘に対し、肯定的な見解を示す委員も存在している。

他方、原油安にとどまらず非鉄・鉄鋼原料など各種1次産品の暴落は、中国など新興国、ひいては世界経済減速の兆候との見方もあり、株式市場を不安定にさせている側面がある。

日銀は、今後の原油価格や株式市場の動向、インフレ期待への影響などをギリギリまで慎重に見極める方向と見られる。

竹本能文、伊藤純夫 編集:田巻一彦

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