May 27, 2015 / 6:59 AM / 5 years ago

電気代値下げによる予想インフレ率への影響注視=岩田日銀副総裁

[札幌 27日 ロイター] - 日銀の岩田規久男副総裁は27日午後札幌市内で講演し、日銀が金融政策運営で重視している予想インフレ率は、足元の物価に影響されやすいとの見解を示した。電気料金値下げで予想インフレ率が下がることはないが、「絶対ないとは言えない」として注視する姿勢を強調した。

 5月27日、日銀の岩田規久男副総裁は午後に札幌市内で講演し、日銀が金融政策運営で重視している予想インフレ率は、足元の物価に影響されやすいとの見解を示した。都内の日銀本店前で22日撮影(2015年 ロイター/Toru Hanai)

<日本の予想インフレ率は「適応型」>

日銀は、量的・質的緩和(QQE)を運営する目安としている消費者物価指数(生鮮除くコアCPI)は足元ゼロ近辺で推移しており、2%の目標とほど遠いが、1)需給ギャップ、2)予想インフレ率──で示される物価の基調は緩やかに上昇しているというのが日銀の立場だ。

岩田副総裁は予想インフレ率について「現実の物価から『適応型』に形成される場合と、将来の金融政策を含む経済政策や他企業の行動に対する予想から形成される場合があるが、日本は適応型が多く、実際の物価が下がると予想インフレ率が下がるリスクがある」と指摘した。

このため7月に電力各社の値下げの影響について「予想インフレ率が下がる可能性はないとみているが、絶対ないとはいえないので、金融政策運営上注意してみている」と述べた。

<為替、経済の基礎的条件反映して安定推移望ましい>

為替市場でドル円123円台までの円安が進んでいるため、日銀が今後追加緩和に踏み切る可能性の是非に関心が高まっているが、「為替は経済や金融のファンダメネタルズ(基礎的条件)を反映して安定して推移するのが望ましい」と述べるにとどめた。

午前中の講演では、昨年4月の消費増税が想定以上に消費を下押ししたと強調していたが、2017年4月に再度消費税率を引き上げる際は、QQEの政策効果で人々にデフレ脱却への確信が広がっているため、再増税が2%の物価目標の安定を妨げることはないとの見解を示した。

また消費増税直後の17年度までの期間に、QQEからの出口は難しいのでは、との質問に対しては「今コメントする状況にない」と述べた。

QQEスタート時に掲げた2年で2%の目標は達成できていないが、岩田副総裁は「早期達成のコミットメント(必達目標、約束)は、政策効果の起点だ」として、期限を区切ったことが効果を高めたと主張した。

講演配布資料で岩田副総裁が重視している予想インフレ率の図表がない点を質問され、短時間で政策を説明する懇談会という場であったためであり、「意図的に外したわけでない」と説明した。

日経平均株価が2万円の大台にある現状てETF(上場投資信託)などを買い続ける必然性を問われ、「現在の株価は過去最高水準にある企業収益を反映している」とし「現時点の資産市場に過度な期待の強気化は示されていない」との公式見解を繰り返した。

*本文3段落目の誤字を修正して再送します。

竹本能文

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