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短期間のYCC運用再見直し、不透明感の声=日銀1月会合

日銀が1月17―18日に開催した金融政策決定会合では、1人の委員から、昨年12月の長期金利の変動幅拡大から時間を置かずに再びイールドカーブ・コントロール(YCC)の運用を見直すと「かえって先行きの政策運営に関する不透明感を高める可能性が ある」との指摘が出ていたことが明らかになった。写真は、日銀本館の遠景。2017年9月21日に撮影。(2023年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 15日 ロイター] - 日銀が1月17―18日に開催した金融政策決定会合では、1人の委員から、昨年12月の長期金利の変動幅拡大から時間を置かずに再びイールドカーブ・コントロール(YCC)の運用を見直すと「かえって先行きの政策運営に関する不透明感を高める可能性が ある」との指摘が出ていたことが明らかになった。

日銀が15日、1月の決定会合の議事要旨を公表した。この会合で日銀は金融政策の維持を決め、長期金利の変動幅も据え置いた。多くの委員が、YCCの運用見直しが市場機能に及ぼす影響を「いましばらく時間をかけて見極める必要がある」との認識を共有した。1人の委員は、市場機能の動向を見極めた上で「必要になれば、イールドカーブ・コントロールの運用について改めて議論すればよいのではないか」と発言していた。

イールドカーブのゆがみが解消されない状況が続き、市場では1月会合にかけ政策の再修正観測やYCCの撤廃観測が強まり、10年債利回りは0.5%を突破した。

会合では、何人かの委員がYCCの運用見直しはあくまでも金融市場の機能改善を通じて金融緩和をより持続可能とするための措置であり「経済・物価情勢を踏まえると、現行のイールドカーブ・コントロールを継続していく必要があることを改めて丁寧に説明していくべきだ」との認識を示した。

何人かの委員はYCCの運用見直しについて、これまでの情報発信と整合的ではないのではないか、実質的な利上げではないかといった指摘が聞かれているとした上で、「なお見直しの意図が十分浸透していないのではないか」と述べた。

長期金利の変動幅拡大の金融機関への影響について、日銀の執行部は、貸出の形態・期間構造や12月会合以降の貸出金利の動向を踏まえると「当面、金融機関の資金利益への影響は限定的とみられる」と報告した。保有有価証券の評価損益については、円債のデュレーションが長めである地方銀行や信用金庫では大手行に比べ悪化しているとみられるが「いずれの業態でも、全体として十分な自己資本を有しており、金融仲介機能に問題が生じるとはみていない」とした。

(和田崇彦 編集:田中志保)

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