October 28, 2014 / 3:57 AM / 4 years ago

消費増税先送りなら対応困難、マイナス金利は政策効果=日銀総裁

[東京 28日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は28日午前、参議院財政金融委員会で日銀の半期報告を行い、来年10月に予定されている10%への消費税再増税が先送りされた場合、政策対応が極めて困難になるとの主張をあらためて展開した。

 10月28日、日銀の黒田東彦総裁(写真)は、参議院財政金融委員会で日銀の半期報告を行い、消費税再増税が先送りされた場合、政策対応が極めて困難になると述べた。11日撮影(2014年 ロイター/Joshua Roberts)

また、短期国債市場でマイナス金利が頻発していることについて、日銀による強力な金融緩和の表れと述べ、政策効果を強調した。

安倍晋三首相は年内にも消費税再増税の是非を判断する意向だが、黒田総裁は、仮に消費税再増税が先送りとなった場合、「財政の信認が失われると、対応が極めて困難になる」との従来の見解をあらためて表明し、財政再建の重要性を指摘した。

日銀による大規模な量的・質的金融緩和(QQE)の推進による需給ひっ迫などを背景に短期国債市場では、マイナス金利での取引が頻繁に発生している。この点について総裁は「日銀は格別、短期金利をマイナスに誘導しているわけではない」としたが、マイナス金利の発生自体は日銀による「強力な金融緩和の表れ」とし、「特に問題ではない。金利水準全体の押し下げの一現象」との見解を示した。

日銀による大量の国債買い入れでも「国債市場の流動性が低下していることはない」としたが、「国債市場の動向を注意深く点検し、市場安定に努める」と指摘。こうした国債買い入れは「財政ファイナンスを意図したものではない」とも語った。

<2年程度での目標達成、変わってない>

金融政策運営をめぐっては、目標達成の時期として日銀が明言している「2年程度」と、見通しで示している「2015年度を中心とする期間」との整合性を問われた。これに対して総裁は、QQEに「あらかじめ決まった期限はない」とオープンエンドと説明する一方、2年程度を念頭にできるだけ早期に2%の物価安定目標を達成するという「政策の目的は変わっていない」と言明。何らかのリスク要因によって日銀の見通しが変化し、目標達成に必要であれば「ちゅうちょなく」政策調整を行う考えもあらためて示した。具体策は「その時点の金融・経済情勢を踏まえて、必要・適切な施策を行う」と述べるにとどめた。

QQEの出口戦略については、目標達成の途上にある中で、「早い段階で、具体的なイメージを持って出口戦略を語ると市場が混乱する」と指摘。出口の方法は「経済・物価、市場の状況によって変わる」とし、現段階での言及は「時期尚早」と繰り返した。

また、金融政策の実施において、期待への働きかけは「非常に重要」と強調。「政府や中央銀行が期待を自在に操ることはできない」としながら、「期待を無視して政策はできない」と語った。

<これまでの円安、ファンダメンタルズを反映>

円安が日本経済に与える影響については、輸出企業の収益改善や株価上昇などが期待できる一方、輸入原材料価格の上昇などコスト増につながる面もあるとし、個々の企業や業種などによって変わり得ると説明。もっとも、これまでの円安は「ファンダメンタルズを反映してきた。日本経済全体ではプラスだ」との見方をあらためて示した。

伊藤純夫 編集:田中志保

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