March 4, 2019 / 1:54 AM / in 23 days

緩和からの出口戦略、適切な時期に戦略や方針を示す=黒田日銀総裁

 3月4日、日銀の黒田東彦総裁は午前の参議院予算委員会で、金融緩和政策からの出口戦略について、適切な時期に戦略や方針を策定し、示す考えを明らかにした。写真は会見する同総裁。昨年7月に東京の日銀本店で撮影(2019年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 4日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は4日午前の参議院予算委員会で、金融緩和政策からの出口戦略について、適切な時期に戦略や方針を策定し、示す考えを明らかにした。ただ、現時点では物価安定目標達成まで距離があり、出口戦略を具体的に検討するには至っていない、とも述べた。桜井充委員(国民民主・新緑)の質問に答えた。

黒田総裁は、現行の金融緩和策からの出口の局面では、金利水準の調整や拡大したバランスシートの扱いが主な課題になると指摘。「超過準備に対する付利金利の引き上げや保有国債の償還で対応することが考えられるが、市場の安定確保のためにも、出口の進め方は、いずれかの時点で適切な戦略や方針を策定することが重要」と述べた。

現時点では、物価安定目標実現まで、相当時間を要する状況にあり「(出口の)具体的な検討には至っていない」としたうえで「適切な時期に出口に向けた戦略・方針について金融政策決定会合で議論し、適切に情報発信していきたい」と繰り返した。

日銀が1月に公表した「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)では、2020年度の消費者物価上昇率見通しが+1.5%となっていることを挙げ「見通し期間のなかで2%に達するのはやや難しいと思っている」と述べた。

ただ、「現時点で物価安定目標に向けたモメンタムは維持されている。現在の金融緩和政策を粘り強く続け、物価安定目標を達成したい」とした。

金融緩和策によっても物価が上昇しない理由を問われ、黒田総裁は「原油価格下落が一番効いた」としたほか、長期にわたる低成長やデフレの経験から賃金や物価が上がりにくい慣行が根強く残っている、企業の慎重な価格設定スタンスが明確に転換するに至っていないと指摘。さらには、企業の生産性向上余地が大きいことや技術進歩が物価が上がりにくい要因になっているとした。

ただ「これまでの強力な金融緩和の効果もあり、日本経済はすでにデフレではない状況になっている」とし「マクロ的な需給ギャッププラスの状況を続けることで、物価上昇を遅らせている要因は次第に解消していくし、予想物価上昇率も徐々に高まる。2%の物価安定目標に向けて消費者物価上昇率も徐々に高まっていくことが展望できる」との考えを示した。

清水律子

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