[東京 17日 ロイター] - 日銀の黒田東彦総裁は17日、参院・財政金融委員会で「マイナス金利をどんどん深掘りしていけば、国債を大量に買い入れなくてもイールドカーブ全体が低下していくということにはならない」と述べた。
浅田均議員(日本維新の会)の質問に答えた。
黒田総裁は「国債を全然買い入れず、マイナス金利の深掘りだけで経済活動に一番影響を与える中長期金利を引き下げることは難しい」とも話した。
イールドカーブ・コントロール(YCC)の下、日銀は短期金利の目標として日銀当預の政策金利残高にマイナス0.1%を適用している。黒田総裁はマイナス金利を深掘りする余地はあるが「どこまでできるかは、その時の金融システムの状況などにもより、事前に言うのは難しい」と述べた。マイナス2%やマイナス3%まで引き下げるのは「どこの国もやっていないし、金融仲介機能に大きな衝撃を与える恐れもあるので難しい」とした。
(和田崇彦)
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