Reuters logo
日銀総裁「物価上昇圧力は強まっている」、ETF買入の見直し不要
2017年11月6日 / 04:16 / 15日後

日銀総裁「物価上昇圧力は強まっている」、ETF買入の見直し不要

[名古屋市 6日 ロイター] - 黒田東彦日銀総裁は6日、名古屋市内で講演と質疑を行い、足元の物価の動きは弱めとしながらも、目標の2%に向けて企業や投資家の行動、消費者の認識に変化がみられているとし、むしろ物価上昇圧力は強まっていると強調した。また、株価が堅調に推移する中でも、年間約6兆円のETF(上場投資信託)の買い入れを継続していく考えを示した。

 11月6日、黒田東彦日銀総裁(写真)は、名古屋市内で講演と質疑を行い、足元の物価の動きは弱めとしながらも、目標の2%に向けて企業や投資家の行動、消費者の認識に変化がみられているとし、むしろ物価上昇圧力は強まっていると強調した。写真は都内で10月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

総裁は物価動向について、景気拡大や労働需給の引き締まりにもかかわらず、「なお弱めの動き」とし、要因として「幅広い企業において、省力化投資の拡大やビジネス・プロセスの見直しにより、賃金コストの上昇を吸収しようとする動きがみられている」ことを挙げた。

もっとも、こうした状況が「いつまでも続くことは想定していない」と述べ、「むしろ、物価を押し上げる力は徐々に強まってきている」と指摘。

具体的な変化として、宅配大手の値上げを例に挙げて「吸収しきれなくなってきた賃金コストの上昇分を価格に転嫁していく動きが広がっている」ことや、消費者の「値上げに対する許容度も少しずつ増してきている」と語った。

また、「上場企業である外食チェーン店の中には、値上げの発表が好感され、株価が大きく上昇したケースがみられている」とし、投資家は値上げによる売り上げ減少リスクよりも「最近は、採算改善効果が期待されている」との見方を示した。

昨年9月に導入したイールドカーブ・コントロール(YCC)政策は「金融面から、わが国の経済活動を強力にサポートしている」と評価。物価2%目標の実現には「なお距離がある」中で、「強力な金融緩和を粘り強く進めていく方針」もあらためて表明した。

YCCによる超低金利環境が続くもとで「金融機関収益の下押しが長期化すれば、金融仲介が停滞方向に向かうリスクがあることも認識している」と指摘。現時点でそのリスクは大きくないとしながらも、「低金利の継続が金融仲介機能に与える影響については、今後とも注視していきたい」と述べた。

株式市場は堅調な展開が続いているが、年間約6兆円の上場投資信託(ETF)の買い入れについて「今の時点で見直しが必要とは考えていない」と強調。ETF買い入れによって「株価を押し上げるとか、ターゲットにしていることはない」と述べるとともに、年間約6兆円の購入期間についても「1月から12月とか切っているわけではない」と説明した。

伊藤純夫 編集:吉瀬邦彦

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below