Reuters logo
国内経済の下振れリスク低下、為替変動影響懸念=日銀審議委員
2017年3月6日 / 17:52 / 9ヶ月後

国内経済の下振れリスク低下、為替変動影響懸念=日銀審議委員

[東京 7日 ロイター] - 日銀の政井貴子審議委員は6日、スイスのチューリヒで講演し、日本経済の下振れリスクは昨年後半と比べて低下している、との認識を示した。

 3月7日、日銀の政井審議委員は、日本経済の下振れリスクが低下しているとの認識を示した。写真は都内の日銀前で昨年3月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino/File Photo)

もっとも、日本経済の前向きな循環をもう少し確かなものにする必要があると述べるとともに、短期間での為替変動の継続が企業マインドに与える影響に懸念を表明した。

政井氏は日本経済について、失業率が「完全雇用」に近い水準まで低下するなど労働需給の引き締まりが現状を端的に表しているとし、「こうした良好な雇用環境は、家計のマインドを間違いなく下支えしている」との認識を示した。

雇用者所得が増加する中で、個人消費も「このところ持ち直しの動きがみられている」としたが、1)労働市場の引き締まりの割には、賃金の上昇が弱い、2)雇用者所得の改善の割には、消費の盛り上がりが弱い──ことを課題にあげた。

企業部門に関しても、日本企業の収益が高水準で推移しているものの、「収益の増加の割には設備投資が伸びていないのも事実」と指摘。

家計・企業部門ともに「所得から支出への前向きな循環は維持されている」としながら、「もう少し確かなものにしていくことが必要だ」と語った。

また、昨年後半以降に原油などエネルギー価格の安定見通しが強まったことが「世界・日本経済にも好影響を及ぼす」とし、「これを受けて、日本経済の下振れリスクは昨年後半と比べて低下している」との認識を示した。

昨年の為替相場は年前半に円高、後半に円安と大きく振れたが、「為替水準が比較的短期間に上下に大きく変動する状況は、経営の舵取りを難しくさせた」と指摘。「このような状況が仮に続く場合、それが企業マインドに及ぼす影響が懸念される」と警戒感をにじませた。

金融政策運営については、昨年9月に導入したイールドカーブ・コントロール(YCC)政策によって「経済・物価・金融情勢に応じて効果的かつ柔軟な金融政策運営が可能になった」と評価。

そのうえで「2%の物価安定目標に向けたモメンタムは維持されているものの、力強さに欠ける状況が続いている」とし、今後も経済・物価・金融情勢を踏まえて「物価安定目標に向けたモメンタムを維持するため、必要な政策の調整を行っていく」と語った。

伊藤純夫

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below