Reuters logo
物価下振れリスク大、2%へ日銀の決意と政府との連携必要=政井委員
2017年12月6日 / 02:53 / 7日前

物価下振れリスク大、2%へ日銀の決意と政府との連携必要=政井委員

[神戸市 6日 ロイター] - 日銀の政井貴子審議委員は6日、神戸市内で講演し、物価の下振れリスクは相応に大きいと述べ、日銀が目指す物価2%の定着には、目標実現に向けた決意を示して金融政策運営を行っていくとともに、政府とのコミュニケーションも必要との認識を示した。

 12月6日、日銀の政井貴子審議委員(写真)は、神戸市内で講演し、物価の下振れリスクは相応に大きいと述べ、日銀が目指す物価2%の定着には、目標実現に向けた決意を示して金融政策運営を行っていくとともに、政府とのコミュニケーションも必要との認識を示した。写真は都内で昨年6月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

政井委員は、経済・物価の先行きについて「経済の下振れリスクは限定的であると考えている一方、物価の下振れリスクは相応に大きい」と指摘。日銀が2013年4月に量的・質的金融緩和(QQE)を導入して以降、大規模な金融緩和を続けているにもかかわらず、物価2%目標は実現しておらず、「デフレマインドが想定以上にしつこかったことの証左」との認識を示した。

世界的な低インフレの背景に「経済のグローバル化やデジタル化の深化」を指摘する声が多いものの、政井委員は「日本と米欧の物価動向を同じように議論することは適当でない」と主張。

米欧ではインフレ期待が2%程度で定着し、実際の物価も1%台半ばで推移している一方、日本は物価がゼロ%台後半にとどまっているとし、2%の物価安定目標の実現には「デフレマインドを払しょくし、物価や賃金は2%くらい上がってくるものだ、という物価観がしっかり根付いていくことが必要」と強調した。

そのためには「日銀が物価安定目標に向けた決意を示し、金融政策を運営していくことが何よりも大切」と述べるとともに、「政府と日銀のコミュニケーションがしっかりとれていることも求められる」と、政府・日銀一体の取り組みが重要との認識を示した。

金融政策運営は、現行の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)付き量的・質的金融緩和の枠組みも、イールドカーブ全体の押し下げと予想物価上昇率の押し上げによって、実質金利を引き下げるという基本的な緩和メカニズムはQQEと変わらないと説明。

現在の景気や物価に中立的な金利(自然利子率)は「おおむねゼロ%近傍」との推計を紹介し、「これほど低い自然利子率のもと、緩和的な金融環境を実現するためには、金利を非常に低位な水準まで押し下げる必要がある」と語った。

YCCによる現在の緩和的な金融環境は「金融面から、経済活動を強力にサポートしている」と述べる一方、QQE導入から5年近くが経過し、「その効果と副作用については、引き続ききめ細かくみていく必要がある」ことも指摘した。

伊藤純夫

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」
0 : 0
  • narrow-browser-and-phone
  • medium-browser-and-portrait-tablet
  • landscape-tablet
  • medium-wide-browser
  • wide-browser-and-larger
  • medium-browser-and-landscape-tablet
  • medium-wide-browser-and-larger
  • above-phone
  • portrait-tablet-and-above
  • above-portrait-tablet
  • landscape-tablet-and-above
  • landscape-tablet-and-medium-wide-browser
  • portrait-tablet-and-below
  • landscape-tablet-and-below