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物価目標達成の後ずれ望ましくない=政井日銀委員
2017年8月31日 / 03:28 / 20日前

物価目標達成の後ずれ望ましくない=政井日銀委員

 8月31日、日銀の政井貴子審議委員(写真)は、松山市で講演し、日銀が物価2%の目標の達成時期の先送りを繰り返していることについて、早期の目標実現を目指しており、後ずれは望ましくない、との認識を示した。写真は都内で昨年6月撮影(2017年 ロイター/Toru Hanai)

[松山市 31日 ロイター] - 日銀の政井貴子審議委員は31日、松山市で講演し、日銀が物価2%の目標の達成時期の先送りを繰り返していることについて、早期の目標実現を目指しており、後ずれは望ましくない、との認識を示した。日銀として目標未達の背景をしっかり説明し、物価2%に向けたパスをたどるよう、政策を遂行していくことが重要とも指摘した。

日銀は7月に公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」において、物価が目標の2%に到達する時期の見通しを「2019年度ごろ」に1年先送りした。黒田東彦総裁の就任以降、先送りは6回目となる。

政井委員は「これまで幾度も(物価目標)達成見込みの時期を後ずれさせてきていることから、一部にはそのことを批判する向きがあることは承知している」とし、日銀が早期の目標実現を掲げている中で「達成時期の後ずれは望ましいことではない」と述べた。

そのうえで、目標未達の背景を「しっかり説明し、2%に向けたパスをたどるように政策を遂行していくことが重要」と指摘。目標実現には「なお距離がある」ものの、2%に向けた「モメンタムは着実に強まりつつある」との認識を示した。

根拠として、1)所定内給与が2年以上にわたって上昇を続けている、2)人手不足も背景に生産性向上に向けた機運が高まっている──ことを挙げ、政府の施策と日銀による緩和的な金融環境の維持によって「企業の前向きな動きを後押しし、生産性の向上、ひいては潜在成長力の引き上げにつながっていく」と語った。

<YCC、緩和効果を増幅する機能>

昨年9月に導入した長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)政策については、「これまでのところ、イールドカーブは金融市場調節方針に沿ったかたちで円滑に形成されている」と評価。経済・物価の好転に伴って金利上昇圧力がかかる局面で「それを抑えて同じイールドカーブを保つときには、緩和の度合いが高まる」とし、現在の政策枠組みには「金融緩和の効果を増幅する機能がある」と説明した。

また、政府が力を入れている女性の活躍推進は「日本経済の成長力強化の観点からも非常に重要」と強調。日本経済が人手不足に直面していることも踏まえ、「女性の活躍推進をてこに経営の変革を図ることも、企業にとって一つの選択肢」と語った。

伊藤純夫 編集:田中志保

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