June 28, 2019 / 1:15 AM / 3 months ago

日銀6月会合の主な意見、増す緩和強化への言及 一段の金利低下に懸念も

 6月28日、日銀が公表した6月19─20日の金融政策決定会合における主な意見によると、世界経済の不確実性の高まりや米欧の中央銀行の緩和姿勢の強まりが意識される中、緩和強化に言及する声が増えている。写真は会見する日銀の黒田東彦総裁。20日に東京で撮影(2019年 ロイター/Kim Kyung Hoon)

[東京 28日 ロイター] - 日銀が28日に公表した6月19─20日の金融政策決定会合における主な意見によると、世界経済の不確実性の高まりや米欧の中央銀行の緩和姿勢の強まりが意識される中、緩和強化に言及する声が増えている。一方、金利を下げ過ぎると金融仲介機能に悪影響を与える可能性があるとするリバーサル・レートへの懸念も出るなど、一段の金利引き下げに慎重な意見も複数あった。

会合では「(物価)2%に向けたモメンタムは維持されていることから、現在の強力な金融緩和を粘り強く続けていくことが必要である」との判断のもと、金融政策の現状維持が賛成多数で決まった。

もっとも、政策委員の意見をみると、米中貿易摩擦をはじめとした世界経済の不確実性の高まりや、米欧中銀による金融緩和姿勢の強まりなどを背景に、日銀内でも緩和強化を模索している状況がうかがえる。

ある委員は、「企業・家計のマインド悪化などが物価上昇のモメンタムへ与える影響について、しっかり点検する必要がある」としたうえで、「モメンタムが失われるような状況が懸念される場合には、必要な政策を適切に実施していくことも考えなければならない」と指摘。企業・家計心理を通じた物価への影響に警戒感を示した。

また、米欧中銀による緩和期待が強まる中で、「日本銀行としても金融緩和を強化する必要がある」、「物価見通しの基調に変調が起きれば、何らかの政策対応を行うとの姿勢を維持することがデフレ脱却の鍵である」といった主張も出た。

緩和強化への言及と同時に、副作用への配慮も必要との声も強まっている。ある委員は、金利を下げ過ぎると金融仲介機能に悪影響を与え、かえって金融緩和効果が減衰する金利水準であるリバーサル・レートに「近付きつつある」とし、「一段と貸出のベースレートが低下した場合には、金融政策の効果を実体経済へ波及させる重要なチャネルである銀行貸出が減少しかねない」と緩和強化に警戒感をにじませている。

市場の一部では、緩和強化策として、日銀が金融機関に対してマイナス金利で貸し出しを行うことを見込む声があるが、会合では「中央銀行が金融機関に対してマイナス金利の資金供給を行うことは、経済・金融情勢次第では、銀行貸出の増加にはつながらない恐れや、金利押し下げ圧力をもたらす懸念もある」との慎重意見が出た。

引き続き、「金融緩和の持続性を高めるための措置を不断に検討していく必要がある」との見解も表明された。

伊藤純夫 清水律子 編集:青山敦子

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