December 28, 2018 / 1:30 AM / 5 months ago

長期金利の一時的マイナス許容、海外下振れリスクは増加=日銀会合意見

[東京 28日 ロイター] - 日銀は28日、12月19─20日に開催した金融政策決定会合における主な意見を公表した。長期金利が低下する中、一時的にマイナスになることも許容すべき、との意見が出た。長期金利低下の要因ともなった海外経済については、下振れリスクの増加に言及する声が多く出ていた。

 12月28日、日銀は、12月19─20日に開催した金融政策決定会合における主な意見を公表した。写真は会見する黒田日銀総裁。10月に東京の日銀本店で撮影(2018年 ロイター/Issei Kato)

長期金利が低下する中で開かれた12月の会合では、長期金利は「ゼロ%程度」を中心に上下に概ね対称的に変動するのが自然であり「7月の枠組み強化に沿って、長期金利が一時的にマイナスになることも許容すべき」との意見が出た。

長期金利の低下の要因は「米中通商摩擦などを要因とした世界経済の先行きへの不安」とし「この状況で、金利を元に戻すようなオペレーションを行えば、むしろ金融を現状より引き締めることになってしまう」との指摘があった。

また、長期国債買い入れでは「積み上げてきた国債のストックによるタームプレミアムの押し下げ効果の大きさや、新発債の国債市場での残存率の低さを踏まえると、現状の国債買い入れオペの運営には相応の見直し余地がある」との意見があった。

前月に続き「金利変動幅や金利操作目標年限等を柔軟に検討していくことが、将来の選択肢」との考え方も示された。

12月の会合では、海外経済のリスクについても議論がなされた。

「米中間の通商問題をはじめ世界経済の不確実性が高まる中、先行きの下振れリスクは強まっている」、「海外経済の下振れリスクが増加してきていることには注意が必要」など懸念を示す意見があった。

また、自然災害後の生産・輸出の落ち込みは戻ってきているものの「景気の先行きについては、米中貿易摩擦を背景に慎重な見方が増えているため、楽観視はできない」との意見や「世界経済の先行きは不透明感が高まりつつあり、そうした状況が長期化するとの見方が広がる中、リスクは総じて下方に厚くなってきている」との意見も出た。

また、物価安定目標2%達成に距離がある物価動向についても、さらに弱めの見方が出ている。7月の展望リポートで「物価の上昇を遅らせてきた要因の多くは次第に解消していく」としていたが「その後の展開をみると、そうした要因の解消にはなお一層時間がかかる」との見方が示された。また、足元で軟調になっている原油価格についても「物価安定の目標達成をさらに遅らせるかたちで作用する」との指摘があった。

海外経済のリスクが高まる中、12月の決定会合では「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」政策の維持を決めた。

清水律子

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