June 20, 2018 / 2:09 AM / 5 months ago

物価達成時期、政策変更につなげる市場の見方に懸念=日銀4月会合

 6月20日、日銀が公表した、4月26─27日の金融政策決定会合議事要旨によると、物価2%の達成時期を巡り、市場の一部で政策変更と結びつける見方が出ていることに対し、多くの委員が懸念を表明していたことが分かった。写真は日銀本店前。3月に撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 20日 ロイター] - 日銀が20日公表した、4月26─27日の金融政策決定会合議事要旨によると、物価2%の達成時期を巡り、市場の一部で政策変更と結びつける見方が出ていることに対し、多くの委員が懸念を表明していたことが分かった。達成時期は期限ではないことを明確化するため、同会合では「2019年度ごろ」としていた記述を削除することを決めた。

物価達成時期に関し、何人かの委員は「計数のみに過度な注目が集まることは、市場とのコミュニケーションの面からも適当とは言えない」と指摘。一方、1人の委員は、達成時期を明記することが物価2%に向けた日銀の強い姿勢を表しているとして、削除に反対した。

同会合の前に公表された3月の消費者物価(除く生鮮、コアCPI)は前年比0.9%上昇と、前月から伸びが鈍化した。

委員は物価が「なお弱めの動きを続けている」としつつ、企業や家計に根強く残るデフレ心理が影響しているとの見方を共有した。ただ先行きについては、大方の委員が、需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の高まりを背景に、2%に向けて上昇率を高めていくとの見通しを示した。

1人の委員からは「企業の価格設定スタンスの積極化を通じて、現実の物価を押し上げるほど力強いとは言えない」との意見が出た。

金融政策運営については、多くの委員が、物価2%達成に距離があることを踏まえ、現在の極めて緩和的な金融環境を維持していく必要があると指摘した。「金融機関の収益動向がその経営体力に及ぼす影響は累積的なもの」(複数の委員)として、低金利環境の長期化が及ぼす影響を注視すべきとの声も出た。1人の委員は、望ましいイールドカーブの形状についてさらなる検証を求めた。

会合では、日銀の情報発信についても意見を交わした。ある委員は、金融緩和の「出口」を迎えた際の対応を現時点で具体的に説明するのは困難であり、「むしろ市場の混乱を招きかねないということを今後とも丁寧に説明していくことが重要」と述べた。

世界経済の動向を巡っては、多くの委員が米国の保護主義的な通商政策に懸念を示したほか、1人の委員からは、米長期金利の急上昇は「世界的な金融市場の偏重のきっかけとなり得る」との声が出た。

梅川崇

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